松本市民になった私ですが、移住前にここで暮らしたことはないです。
北杜夫が好きだったので、母校である旧制松本高等学校校舎を訪ねたくらいの縁しかありませんでした。知り合いもいません。
さて、転勤族公務員としていくつかの地域を巡る中で、「自治体規模と持続性」を考えるようになりました。
人口1万人を切る小さな自治体だと、地域の人々との交流や贈与経済への参加が必要です。公助より自助ですね。そういうことを求める人は小さな自治体がよいです。
私は気軽なぼっち生活希望です。人間関係ではなくお金で解決する暮らし。
貨幣経済で生活と問題解決を進めるなら人口10万人以上の自治体がよいです。要するに体力のある自治体でないと公助に期待できない。ちなみに人口10万人以上の都市は約180あります。
さらに人口減少時代の都市の持続性を考えると以下のような要素を持つ都市が強いと感じました。
1.新幹線、もしくは在来特急の停車駅がある街
2.大学医学部・医学部付属病院がある街
3.企業城下町、観光資源のある街
4.自家用車なしでも暮らせる交通インフラが整備されている街
私が暮らした街で言えば仙台市が上記の条件をすべて満たします。当時の自宅は東北大学医学部病院と県庁との間にあったので、東日本大震災でも4日で電気・水道が復旧しました。重要な建物の近くはライフラインの復旧も早いんですね。
ただ、政令指定都市規模になると財政が苦しかったり公共料金が高かったりするケースがあります。仙台地下鉄の料金は結構高いです。賛否はわかれますが宮城県は水道を民営化しました。ちなみに固定資産税は仙台より松本の方が安いです。
人口規模の大きな自治体の方が人口減少時代には安心という印象がありますが、大きな自治体の方が変化に対応しにくいという現実もあります。戦艦より駆逐艦の方が運動性が高いです。となると県庁所在地より、第2の都市という選択肢もあります。
松本市はこれらの条件を満たす…と考えてネットで物件を探しました。予算に合う物件は部屋の設備は古めで駅からは遠かったです。しかし、徒歩圏に西友、イオンタウン、コンビニがあり、松本城・信州大学医学部病院、市立図書館、銭湯があるなど立地がよかったです。車無し生活が可能ですから、冬はタイヤを履き替えず徒歩生活にして冬の経費を削っています。
というわけで、初期投資は越後湯沢よりかかりますが、移住後の生活費は松本の方が安くあがるはずという判断です。また、越後湯沢の物価はややリゾート料金の影響があるというのが個人的感想です。松本も観光地価格店舗はありますが、地元民価格の店舗もあります。
初期投資が安いか、移住後の生活費が安いか
田舎に住んで都会に買出しに行くか、都会で暮らして田舎に遊びに行くか
贈与経済を楽しむか、貨幣経済で割り切った暮らしを求めるか
自然との距離を取るか、生活利便性を優先するか
湯沢か松本かという選択になった時、老後の暮らしと資産状況を勘案して松本を優先しました(断腸の思いで湯沢を諦めました…)。
今は、エプソンが撤退しないことを祈る日々です。
というあくまで個人的な体験談です。
私の資産状況では、老後リスクを可能な限り回避することが必要だったと、そういうことです。
コメントありがとうございました。
参考になれば幸いです。