55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

医学部受験のお手伝い

テーマ「教育・学習支援」

 共通テストが終わり、出願に進んでいます。

 知り合いの先生のお手伝いで始めた学習支援が、医学部受験のお手伝いまで進むとは思いませんでした(笑)。

 私だってよくわからない世界なのですが(笑)、医療従事者に求められる適性・資質や、背景にある倫理観・価値観とその変遷を中心に、生命の尊厳と先端医療への対応を文章化・ワーク化しています。

目次

医療の変化とその背景について

従来の医療は、パターナリズム(父権主義)に基づく

 パターナリズムとは「子供は無知でまだ十分な判断力がないから、父親が子供のためになるように判断を下し、子供はその判断に従うのが正しく、それが良い父子関係である」という価値観です。

 これを医療に置き換えると「患者は、医学について無知で十分な判断力がないから、医師が患者のために最善の医療を決定し、患者は医師の決定に従うのが正しく、それが良い医療である」となります。

 

パターナリズムを背景とした「従来の医療」

・医師と患者の関係性は、医師を主とする主従関係である

・医師には裁量権があり、患者の判断や意向は尊重されない。

・患者は、病状や治療に関する情報を与えられることなく、医師の判断に従うしかない。

 しかし、1970年頃からこうした医療のあり方は見直され、

 「生命倫理」に基づいた新しい医療に移行していきます。

 

◆「生命倫理」に基づいた新しい医療(患者中心の医療

・医師と患者の関係は対等である。

・医師は、患者の人格・人権を尊重する。

・医師は、患者の自己決定権を尊重する。

・患者が治療に関する自己決定を行うために、医師は病状や治療方法に関する十分な説明を行い、同意を得て医療行為を行う(インフォームドコンセントの重視)。

 この生命倫理に基づいた新しい医療が「患者中心の医療」です。

 

医療の考え方を、今の世の中にあてはめて考えてみる

政治家やコメンテーターの発言を考えてみる

 発言はその人の価値観を反映します。

 発言の背景にある価値観が「パターナリズム」なのか「国民中心」なのか、医療の価値観にあてはめて考えると面白いです。

 全体に「インフォームドコンセント」が不足な感じかもしれませんね(笑)

 

医療関係者への感謝

 世間には「新型コロナに対する偏見・差別」があります。

 それを正当化する行為や意見もあります。

 一方で、医療関係者だけなく、教育・福祉などなど、エッセンシャルワーカーの方々は、例えば感染した方の「国籍・年齢・性別・社会的立場・収入・(感染原因)・・」などの属性に関係なく、その人の生命を守るために全力を尽くしています。

 

医師に求められる適性・資質には、人としてのあり方が凝縮されている

人の生命と尊厳とを守るお仕事

 となれば、そこには高いモラルが求められます。

 でも、それは医師・医療従事者だけなのでしょうか。

 政治家・報道・マスコミはどうでしょうか。

 

職業的使命感につけこむという悪意の存在

 医師と患者とが「良い意味で対応」であるためには、患者も病気を理解し治療に関わっていくことが求められます。いわゆる「協働」ですね。

 ただ「患者中心」という価値観から、患者側の権利が必要以上に主張されることがあります。これは病院だけでなく、学校でも近所のスーパーでも同じ光景を見ることがあります。

 エッセンシャルワーカー側の職業的使命感につけこんでくるんですね。

 明らかに悪意があると感じる場合でも強く反論しないのは、職業的使命感による習性かもしれません。でも、心が折れることが多いです。

 

 そんなことを思いつつ、学ぶ今日この頃です。

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