55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

北関東三県には魅力がない?(その4・最終回)

テーマ「実は住んでますけど」

 群馬、栃木、茨城の歴史を振り返って気付いたのは「物語の喪失」

 北海道、沖縄、長野など「移住希望者が多い土地」には「物語」があります。

 「物語」とは「土地の魅力」「そこに住む意味・意義」を万人に語り掛けるもの。

 それが、北関東三県には「ない」「弱い」「あっても発信がない」可能性があります。

◆目次

  

北関東三県の歴史を振り返ると

 多くは、中山道奥州街道水戸街道の「宿場町」。

 ということは「江戸」「京都」「甲州」「陸奥」の文化や人間が交錯したはず。

 各地の「言葉、習慣」があふれ、「食文化、衣類」の流行りが飛び交ったはず。

 「領主の死亡情報」「争い」などの「秘密情報」が走ることもあったでしょう。

 「最新の学問」も入りやすかったはず。明治以降は「自由民権運動」の舞台になった街もあります。

 つまり、北関東三県の原点は「人をもてなし」「モノを運び」「情報を蓄え」「学問に取り組む」と言えるかもしれません。

 

こうした物語が崩壊したのは…

 富岡製糸場足尾銅山など、明治日本を支えた存在は、時代の変遷に伴い、急激に衰退しました。戦国武将の秘湯以来の歴史を有する温泉は、バブル崩壊足利銀行破綻などで経営悪化に陥り、スキーブームは去り、那須高原には水害がありました。

 新幹線や高速道路が整備されると、北関東三県の先にある「軽井沢」「越後湯沢」「猪苗代・会津」に行ってしまいます。修学旅行先として日光が選ばれることも少なくなりました。

 伊勢神宮出雲大社には一度行って見たいと言いますが、鹿島神宮は出てきません。

 ジーコの現役時代、アントラーズの試合が「ホームの鹿島スタジアム」ではなく「国立競技場」で開催されたこともあります(ジーコ怒っていました)。

 つまり「北関東三県」は、「宿場町」から「通過地点」に変わってしまったのです。

 

北関東三県の良いところを言語化すると

 「その3」で記した通り、「利便性」「経済性」「子育て支援」になります。

 全体に「現実的、合理的な魅力」なんですね。

 しかし、本当に人を惹きつけるのは「言葉に出来ない魅力」であることが多いです。

 それを「物語」として言語化することが難しいのが北関東三県ですね。

 例えば栃木県には、SLが走ったり(真岡鉄道)、益子焼があったり、その益子には「陶芸設備を備えたマンション」があったりします。宇都宮高校のオーケストラ部はとんでもなく高いレベル(ちなみに男子校です)ですが、日比谷高校や都立西高校のオーケストラ部に比べると知名度は低いです。茂木にはホンダが作ったサーキットがあります。

 このように「愛好家」には無二の魅力が存在するのですが、関係ない人には「で?」で終わるものが多いような気がします。

 難しいですね

 

原点に戻るなら…

 パワースポット、厄除け、縁結びなど、精神生活を支えるものが多いです。

 宿場町として、物流・情報の中継を行い、人をもてなしてきた伝統があります。

 学問・教育にも力を入れてきました。 

 そんな物語を立ち上げることはできないものでしょうか。

 

 子育て支援「産みやすさ・育てやすさ」で終わりではなく、その先にある「教育」の選択肢(インクルーシブ教育も含め)を整備し、小中高大まで地元で学べる環境「も」あればと思います。

 

まとめ 

 北関東三県は、昔から「観光」「物流・交流」「学問」の伝統がある。

 学問で言えば、現在は栃木県内に「ホンダ」「ブリヂストン」の研究所があり、茨城には「筑波大学」という研究都市がある。精神生活を支える「神社」があり、自然までの距離が近い。 

 こうした資源から物語を立ち上げることができるはず。

  

 いろいろ書きながら考えているうちに、私の中には「物語」が出来てしまいました(笑)。やっぱり「北関東三県はすごい」です。

 4回も続けて書いてすいません

 お読みいただきました方に感謝申し上げます。

 

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                良い眺めです