◆今年の学習支援(ボランティア)の振り返りなど
とある高校で、学習支援スタッフの一人に混ぜてもらっています。
無給です。主に、大学受験の小論文のお手伝いをしています。「書く」というよりも、「考える」ことに主眼を置いています。もちろん、学校の先生とは打ち合わせを重ね、高校生が戸惑わないようにしています。要するに、「発散=考えを掘り下げる=時間がかかること」を時間に余裕のある私が。「収束=考えをまとめる=技術的な部分」を学校の先生がというのが、大枠という感じです。
で、その先生がなんと松本まで来てくれて、スタバで3時間、振り返りというか、雑談というか、壁打ちというか、そんな時間を過ごしました。
対面で人と話すの、何カ月ぶりだろう…。
◆結果はよかったそうです
生徒さん、頑張ったのですね。先生の言葉を借りると「第一志望合格率」が高かったそうです。国公立組が前期でほぼ全員合格したというのがその一つですね。俗にいう「三者面談」では、生徒さんが、保護者と担任の前で、「志望校とその合格までの戦略をプレゼンする」というスタイルだそうです。これに対し、担任は「で、学校・担任に何を望みますか、どういう時に何をしてほしいですか」と問うそうです。
いわゆる「模試の合格判定」から自分の志望校を決める生徒さんも言えば、そういうものに関係なく「私はこの大学に行きたい」と意思を貫く生徒さんもいる。結果から言えば、大人の考える常識では「無理だろう」という大学への合格者が増えたそうです。
特に、総合型選抜(昔のAO入試)では、学校の成績(いわゆる評定)よりも、個人の能力・意欲を重視する大学が増えたという実感があるそうです。
◆新年度も継続だそうで…
来年もお手伝いさせていただけるとのこと。
確認したのは「前提」。たとえば、昨今言われる「主体性・協働」などの言葉は使わないようにしましょうという。教えてほしいというニーズは否定しないようにしましょうも。生徒さんの「マインドセット」を整えることから始めましょうというのが昨日の結論。で、私の担当部分は、「チームの目的」になりました。
これは、「チーム医療」の発想の応用。チーム医療の目的はいろいろあるそうですが、その中の一つに「ミスを防ぐ」があるそうです。人間だからミスはする。しかし、命に係わる場面で、「失敗したっていいじゃないか。だって人間だもの」は困る。
で、失敗・ミス・リスクを防ぐために「チーム」を組む。お互いの知恵を交換して、あらゆる可能性を想定する。よりよい解決を導くってことですね。孤独な個人戦ではなく、みんなで個人戦。自分の考えを深めることで、みんなの考えも深まり、それが自分の考えをさらに深めるという循環ですね。
◆長いものさしを意識
受験ですから、短いものさしは共有できます。「合格」です。
一方で、「長いものさし」を意識することは難しいです。でも、たとえば総合型選抜では、「高校3年間の学校の成績という短いものさし」よりも、「受験生の過去・現在・未来という長いものさし」を重視するわけで、逆説的ですが「長いものさしの意識が合格を引き寄せる」ということも事実のようです。
大は小を兼ねるとありますが、長は短を含むといういえるかもしれません。
そんなひと時。当たり前のことですが、言葉にするのは難しいもの。
明後日からお仕事再開。
それまで、英気を養います。