55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

日々雑感(自分の暮らしを大切にしつつ…)

 夫婦で正社員でした。

 結婚か出産で女性が退職するのが平均的価値観だった状況で妻は働き続けたわけですが、振り返ると運が良かったです。

 制度として育休はありましたが使った人はいない…という中、最初に考えたのは0歳児からの預かり。トイレットトレーニングから何から何までやってくれるうえ、発熱しても預かってくれるという保育所…。1カ月12万円(当時の価格)。

 2馬力とはいえさすがに…です。

 産まれてきたのは女の子でした。すると、妻の母が「私が預かるから…」と手を差し伸べてくれました。妻の母は専業主婦、しかし本当は働きたかった人。そこで、自分の娘には女性の自立×働き続けることを説き、支援してくれました。

 あれは助かりました。

 

 公務員になると、私の個人的な体験の範囲では民間よりも女性が多かったです。

 産休・育休・時短勤務などの制度が有効活用されていたのは組合が強かったからでしょうか。面倒な上司にあたると子供の発熱などで休むと嫌味を言われたものですが、同僚関係では「お互い様」で支え合う空気がありました。

 ただ、やはり公務員の数も減らされる、業務は増えるとなると精神的な余裕がなくなり、子供のことで休むと責める人が出てきたり、不公平感を訴える人が出てきます。

 そういう時は、積極的にカバーするようにしていました。

 あとはやっとくから…ですね。

 

 そして年月が流れます。

 子供は成長しますが親は老います。

 夫婦の親が孫の世話をしてくれるのは可能ですが、親の介護は実子がするしかありません。介護休暇という制度はありますが、あまり使いやすいものではありません。

 また、公務員には「高学歴・晩婚」というケースが多く、本人がそこそこの立場になっていても、子供まだ頻繁に体調を崩す年齢であることも少なくないです。

 つまり40~50代が、子育て、もしくは介護を抱えているということ。

 この状況で「家庭を犠牲にして仕事するのが立派な社員・公務員」という価値観を突き付けられると厳しい。「結婚するとポストが上がり、子供が生まれると異動、家を建てると転勤」という昭和の人事。これを断ると人事評価が下がるのが島耕作の時代ですが、まだそういう価値観は残っているのでしょうか。

 

 子育てや介護などのために仕事を抜けないといけない。

 もちろん、周囲にご迷惑をかけることは本意ではないです。罪悪感はマックスです。 

 ただ、その状況で「平等・公平」を求められると、仕事を続けることが難しいです。

   

 今は、結婚・子育て・介護をきっかけに優秀な人が転職するようになりました。

 転職先に共通するのは、やりがいとフレックスな働き方があること。

 その人の専門性や能力が組織の向上に反映されること。

 前職より、少し給与が高くなること。

 

 一言でまとめると「自分の暮らしを大切にしながら社会貢献できる」という環境ですかね。そういう当たり前のことを再確認する今日この頃。私の場合、早期退職して所得は激減し、社会貢献もできませんが、自分の暮らしはかなり大切にできています。