松本市の駅前に店舗を構える「井上百貨店」が撤退とのこと。
松本市の老舗百貨店である「井上」は、すでに郊外に広大な駐車場を持つ大型店舗を持ち、そちらがうまくいっているようですから倒産ではないです。駅前からの撤退はビルの老朽化、それでも創業の地を手放すのは大きな決断だったでしょう。
駅前ではないですが大きなヨーカドーが撤退、駅前ではパルコ・井上百貨店が撤退。
原因は6年前にできた巨大イオンモールと言われていますが、何でもイオンのせいにしても…ですね。
妻が定年後の暮らしの場で松本を考え、駅前のマンション買おうかという話もありました。しかし、駅前の新築マンションよりイオンモール徒歩数分の中古マンション(現在の住まい)の方が利便性が高い…というわけで、新築の購入・引っ越し案は自然消滅に向かっています。
ちなみに、撤退が決まったパルコに市役所が移転する話がありました。
現在の市役所も古くなったので、その機能をパルコビルに移して市民の利便性を高め、駅前の空洞化も防ごうというプラン。ただ、年3億円の家賃で20年契約という点に市民の意見がわかれました。この点も争点となった市長選では現職の市長が勝ちましたが、「パルコビルへの移転反対」を訴えた対立候補との差は約700票。
そんなこんなで、パルコの方から「市役所移転の話は白紙撤回」が伝えられました。
つまり、駅前からパルコと井上百貨店が同時に撤退し、その後どうなるかは白紙という状況。ついでも市役所の老朽化も絶賛進行中。
ええとですね、ある地方都市勤務時代、公務員の勤務時間の厳格化によって昼休憩が60分~45分に短縮されました。時間の繰り上げ・繰り下げもダメになり、全員ぴったり正午からとなりました。それは構いません、そうあるべきでしょう。しかし、そうなると45分では外で食事できません。出てきたランチを5分で掻き込むことはできますが、お店までの往復・並ぶ時間・注文が届く時間を入れると45分で外食は無理でした。そういうお店って、店主のワンオペが多いですしね。
というわけで、みんなお弁当を持参するようになりました。すると、県庁・市役所近辺の飲食店が軒並み倒産・撤退しはじめました。ある部署では、みんなで相談して少し大きめのコーヒーメーカーを購入しました。すると喫茶店も消えていきました。地元商工会からは公務員の勤務時間厳格化の緩和の申し入れがありましたが、市民団体やマスコミが商工会に対立の立場を採ったこともあって緩和なし。
さて、松本市はどうなるのか…。
市長や議会はどのようなかじ取りをするのか、観察を続けようと思います。