55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

地方移住を考える時、人口規模に注目してください

 

 国土交通省がこんなデータをHPで公表しています。

 田舎暮らしをお考えの方は、こちらを参考にしていただければと思います。移住先を考える時、文化・食生活・社会保障費・水道光熱費などなどさまざまな要素を根拠に考えることになりますが、その際「人口」というファクターにも注目してください。

 

 私は東京からの長野県松本市に移住しました。

 松本市の人口は、2024年段階で約25万人です。ただ、少し前の市町村合併で大きくなったので周辺部の町村では人口減少がかなり進んでいます。一方、市街地では人口の社会増、とくに外国人の移住者が増えています。ただし、高校卒業と同時に若い層は離れていきます。就職・進学の受け皿は弱いようですね。高齢化率は国の標準とほぼ同じ。出生率は下降中です。

 さて、25万人都市である松本には、上記の社会インフラがすべてそろっています。

 我が家の徒歩圏にはスターバックスが2つあります。信州大学の松本キャンパスがあって、ここには医学部と付属病院が設置されています。ここの卒業生が「町医者」として市内で開業していますし、大きな私立病院が経営する訪問介護企業があって、その企業の車をよく見ます。図書館なども充実していますし、市役所業務のDX化も進んでいるようです。エプソンの城下町ですからね。

 ただ、町の規模よりも、カフェ・居酒屋などの飲食店や宿泊施設が多いです。観光客をあてにしているということですね。松本市は個人経営飲食店の入れ替わりが結構多いです。飲食店が多いので松本はチャンス…と思って開業しても、立地的に「観光客はこない、顧客は地元の人になる」というケースでは1年持たないようです。

 

 ポツンと一軒家、自給自足系の暮らしを移住に求めるならば関係ないのですが、東京を脱出したいが生活利便性は確保したいという場合、人口25万人がひとつの目安ではないかということです。生活利便性という物理的な要素だけでなく、人間関係もドライ気味に過ごしたい場合も、25万人という数字は大きいようです。25万人を切ると、都会ではあって当たり前だったものが、なくて当たり前になってきます。

 松本市の場合、2050年に人口は20万人まで減少すると予想されています。

 2050年になっても、今あるものはおそらくあるでしょう。たとえば、昔からあった映画館は閉館しましたが、イオンシネマはあります。つまり、町から映画館がなくなることはないんですね。個人営業の飲食店も減るでしょうが、それは全国資本のチェーン店に入れ替わっていくのかもしれません。

 

 移住先を考えている時、松本市と出会ったのは偶然ですが、ここに決めたのはそんなことを考えたからです。そして3年住んでみて今のところ予想通りという実感です。

 そうなると、移住先で老後を送る身としては、今のお仕事を細々でよいので長く続けて納税の義務を果たし、年金は標準支給年齢以降の受給を目指し、健康を維持して医療費負担を増やさず、地元の個人商店を利用してお金を落とす…ということになるでしょうか。貢献はしなくてよいから、負担にならないようにですね。

 

 移住をお考えの方は、人口規模をご確認ください。

 ぜひ。