少し季節外れの写真ですが、これは春の上田城。
日本人と国際結婚したご夫婦が、その日常をyoutubeにアップしています。
最近、オススメで出てくるので、そのまま流してます。仕事中はそんな感じ。
で、「母国より日本の方がよくて…」という告白回が必ずあります。
「母国より日本の方が…」という海外の方の言葉は、何割引きで聞いた方がと思っています。でも、案外本音100%に近いかも…と思うようになってきました。
東京生まれの私ですが、父が転勤族、私自身も転勤族となって根無し草・放浪系の暮らしになりました。ただ、放浪系の暮らしを送ったがために、逆に自己のアイデンティティは東京なんだなという自覚も強めにあります。最後は東京に戻ることになるかも…という意識はどこかにあります。
しかし、長野県松本市に移住して3度目の冬を過ごしつつ思うことは、松本暮らしの心地よさ。
「自然との距離が近い」「山が見える」「日常生活に必要なものが徒歩圏にある」「音楽と文学との環境が充実している」「湧き水で淹れたコーヒーがおいしい」「定食屋さんが充実している(盛りも多い)」などなど、私が求めるものがたくさん揃っているのですね。これらを手放して、別な町で暮らすということが考えにくくなってきました。
ああ、ひょっとするとこの感覚なのかも…ですね。
私の場合はそれが「松本市」で、youtubeで「母国より…」と語る海外の方の場合はそれが「日本」なのかもしれません。
そういえば、娘は大学時代に海外留学で日本を出た後、あまり帰ってきません。
現在はオーストラリアで暮らしていますが、全然帰ってきません。
娘の場合は、「母国よりオーストラリア」なのでしょう。
震災があって、東北から出た人もいますし、残った人や戻った人もいます。
能登も、出る人もいれば、残る人、戻る人もいると思います。
残る人、戻る人の気持ちが少しわかってきました。そして、松本市以外に暮らす街をイメージすることが難しくなってきました。
気持ちが、「移住から定住」に進みつつあるようです。
信州の春が、待ち遠しいです。