55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

あの人はいまどこに?

 公務員の退職を決断したのは52歳。ただ実際の退職は「年度末」でしたから、53歳ですね。そこから民間に転じて2年お世話になり、早期退職したのは55歳(の年度末)。ほどなく新型コロナの自粛生活となりました。

 

 私のことを憶えてくれている方、思い出してくれる方はほぼいないと思いますが…、もし話題になるとすれば「あの人、どうしているんだろうね」になります。

 

 大学時代、突然学校に来なくなる同級生がいました。

 ネットもスマホもない時代ですから、そうなると連絡手段がありません。半年くらい経って、「あいついま、オーストラリアにいるみたい」という噂が流れ、そのもとをたどると、ある同級生のところに絵葉書が届いたということ。それが、オーストラリアから。理由はわかりませんが、突然、海外放浪の旅に出たようです。

 大学院時代も同じ。

 こちら、理由ははっきりしています。研究に行き詰って、と言って就職があるわけでもなく、将来的な不安に打ちのめされて失踪するんです。これは、国内の大学院(特に博士課程後期)であれば、今でも「珍しくないこと」ではないか…と思います。

 特に、地方から東京に出てきて、一人暮らししている人が危険で…。

 こういう時、教授が実家と連絡を取り、ご家族が捜索願を出しと進みます。その後、ある日突然、教授から「彼は研究室をやめることになったから」と伝えられ、と言って深い事情を聞くわけにもいかず、何となくざわざわとしたまま、「あの人は、いまどこに」になります。

 

 早期退職した私も、「あの人は、いまどこに」のカテゴリーに入ります。

 私も「あの人」になったのです。

 「あの人」になってみてわかるのは、「意外と元気」ということ。

 新しいお仕事をしていたり、時間があるのをよいことに「移住」までしています。

 もちろん、収入は減っていますが、支出も減っていますから収支はトントン。

 「投資」も初めて、株は上昇中ですし、円安の恩恵も受けています。

 

 「あの人」とは、「住む場所×人間関係」の変化によって、「会う機会がなくなった人」なんですね。生活時間も行動範囲も異なりますから、「偶然」ということからも遠ざかります。たとえば、知人が松本市に来たとしても、知人は「観光ルート」、私は「お散歩ルート」ですから、会う確率は低い。

 

 結局、昔、所属していた人間関係から接点を失えば、みんな「あの人」になるのですね。その中で「いまどこに?」まで噂されるのは、わが身の不徳といたすところと言えるでしょう(あの人、何のとりえも能力もないんだから、今頃住む場所もなくなっているんじゃないの…ですね)。

 

 というわけで、今は「あの人は、いまどこにって言われているよ」という声さえ届かない場所にいます。

 つながりが残っているのは、「F」から始まるSNS

 こちらは、大学時代の友人や、お仕事で知り合った「公務員じゃない人」が中心。

 つまり、「気の置けない人間関係」限定。

 ここが、唯一「あの人」ではない場所です。