早期退職してよかったと思えるかどうか…の境界線はさまざまと思います。
で、境界線の一つに、「再生」という意識があるような気がします。
youtubeのコンテンツに「移住・古民家DIY」があります。
仕事しながら流し見することが多いです。問題は、なぜこのコンテンツに心惹かれるのかです。
古民家DIY系は、大きく「DIYそのものがテーマ」「ここで暮らすためにDIYを進めている」の二つがあります。
移住系も「お仕事・収入などがある程度安定したので、都会ではない場所で暮らしたい」「いろいろなものを失ってたどり着いた」の2つにわかれます。
私が心惹かれるのは、「暮らすためのDIY」「たどり着いた系移住」です。
これまでの人生をリセットして、自身の再生を模索する。リセット…と言っても、自分の意思ではなく居場所を奪われる・喪失する・限界をこえるなど、「そこにいることができなくなる」という追い込まれた状況から、「本意ではないリセット」を強いられることもあります。
そういう状況になって途方に暮れて、でもどこからか手を差し伸べてくれる人がいて、何とか雨露しのげる場を見つけて、新たな人生が始まるという物語。
ひょっとすると、早期退職にも「早期退職することが目的」「いろいろなもの失って早期退職」の二つがあるのかもしれません。
私は、後者に近いかもです。
一応、40歳頃から早期退職を想定して準備はしていました。また、公務員から民間への転職は、家族の介護という難しい状況もありました。ただ、そこで転職したのは、収入は下がっても、介護と仕事とを両立しようとしたからです。60歳まで働いてみたい、現場でお仕事しながら専門性を高めたいという気持ちもありました。
公務員の時、介護のための配慮はできないとされ、転職した民間では、人間関係でしんどい思いをしました。いずれも「限界」を感じ、資金的にはギリギリであった早期退職を決断しました。
早期退職後、しんどい期間もありましたが、今は「あの時早期退職してよかった」と思えるようになっています。それは、「過去の職場・人間関係」に依存することなく暮らせているから。つまり、現役時代の延長線上ではなく、自己の専門性を活かした新たな暮らしになっているからのようです。
私の早期退職生活は、「過去の再生産」ではなく、「再生」に進みつつあるようです。そういう実感を持てるようになってきました。
今年前半戦のスランプは、再生に舵を切るための移行期間だったのかもしれません。
過去への依存を卒業して、新しい人生にと思います。
12月は、そんなことを考えながらスタートします。