年度の始まりの季節です。
ちょっと驚いたのは、公務員業界の「有名人」が続々と退職していること。
もちろん早期退職。
早期退職して「転職」する人もいますし、「のんびりしますわぁ」という人もいます。ちょっと不安なのは「この人が辞めたら、日本の将来は…」という人材が多いんです…。
◆目次
組織から離れると視野も思考も俯瞰的になる
◆無意識にとらわれているものから解放される
公務員は「公平×要望」、民間企業は「利益×結果」が求められます。
つまり、無意識に「自分×組織」を守る思考が働きます。
となると「俯瞰的に考えること」が難しくなります。俯瞰的に考えても、結局は「自分が所属する組織を守る結論」になってしまうんですね。
そういうものから、解放され、俯瞰的に思考が進むようになりました。
◆コロナ×オリンピックの対応には思うことが多い…
早期退職を考えるタイミングとして「東京オリンピック」は大きなものでした。
早期退職するなら「オリンピック前」か「オリンピック後」かですね。
私は「オリンピック前」を選択しました。公務員としてはオリンピック3年前に退職しています。あの騒ぎに巻き込まれるのは勘弁というのが正直なところです。
この春、早期退職した人の中には、「オリンピック後」を計画していた人も少なくないようです。オリンピックは延期になりましたが、早期退職は計画通りということですね。
また、安倍~菅と続く政権、コロナ×オリンピック対応に疲れて早期退職した人も多いと聞きます。
早期退職してよかったと思う理由
◆実像と虚像
俯瞰的な視野・思考が進むと、物事の本質が見えてきます。
本質が見えてくると「虚像」も見えてきます。
社会課題の多くは、虚像によって生じることも多いのです。
しかし、組織に所属していると「虚像」を肯定せざるを得ない場面も多いです。
◆現在の日本は「虚像」に振り回されている
虚像にふりまわされて正常な業務、公務員の本質、行政の役割が果たせなくなっているように感じます。
「コロナ×オリンピック」は、虚像によって生じる課題とも言えます。
感染症は「天災」です。誰かを責めれば解決するものではありません。
しかし、現状は「人災」の部分も感じます。判断の誤り…というよりも、判断の前提・根拠のズレですね。つまり、感染症の実像ではなく、虚像を根拠に対応策が進んでいるということです。それが、もう1年以上続いています。
虚像を根拠とした仕事は「人災」です。良識ある多くの公務員が、このことで苦しんでいます。そして、仕事を離れていきます。
国家公務員でも、30~40代前半の「これから」という人が離職しています。
あと、公立学校(小学校・中学校・高校)で、すぐれた取り組みをしている人が、私立学校や、教育関係NPOに転職しています。
私の周辺でこんなにいるのですから…全体にはもっと多いかもしれません。
