知覧特攻平和会館で公開保存されている飛行機
(海中から引き揚げられたもの)
三日目は、知覧特攻平和会館(海軍)、万世特攻平和会館(陸軍)の二つを訪問しました。
非常に大きな精神的ショックを受けています。そもそも、最初に「知覧」の展示を見始めた時から、耳鳴りがし始め、心身共に不安定になりました。
まだ、言葉にならないことが多いのですが、展示されているのは、それぞれの基地から飛び立った若者の遺品です。一般的には、その悲劇性が語られることが多いです。
しかし、今回強く感じたのは、大人の愚かさ。
戦争をはじめたのも、負け戦になったのも、特攻を考えたのも、全部大人。
特攻という攻撃方法は、操縦者に対する「殺人」ですが、それを命じた人間に殺人罪は適応されない。人を苛め抜いて、その人が自死した時、「私は関係ない」という加害者の言葉と重なりました。
また、私より上の世代の方が、「今の日本は、戦前の日本の空気に似ている」とよくおっしゃっていました。その言葉の意味がよくわかりました。実感しました。そういう空気を作っていた方の言動を思い出し、それに抵抗して飛ばされたり、抵抗しきれないかったことも思い出しましたが、やはり、そういう空気を作ることに加担していたことも否めません。もちろん、積極的に加担したわけではありませんが、気づいていなかった、自覚が弱かったと…そう認めざるを得ません。
少なくとも、止められなかったのは間違いなく、もし、私が太平洋戦争中に公務員であれば…と考えると、言葉が出ません。
という一日。
今回の九州仕事を受けたのは、特攻平和会館の訪問の機会でもあったからですが、実際に訪問を果たすと、その衝撃の大きさが…です。事実を展示・公開して続けている沖縄・鹿児島の方々に感謝と、その勇気というか、この事実を受けとめ後世に伝えようとする勇気に敬意しかありません。
「戦争はだめ、理屈じゃない。ダメなものはだめ」と言われてきた世代です。
それを、きちんと「理屈で否定」しないとと思います。
戦争肯定の理屈が先行するのは危険ですから。
◆三日目の記録
行程 宮崎~鹿児島
距離 248㎞
燃料 1,400円(29ℓ/㎞、163円)
食費 1,100円
入館 810円
宿代 4,180円(Pontaポイント1,000円利用)
今日は給油が必要。
九州に入ってから、179円という提示を見て給油を避けていましたが、鹿児島は165円くらいのようです。ここで満タンにして、帰路に備えようと思います。