◆モノとコミュニケーションする
コミュニケーションというと、対人・人間同士と考えがちです。
しかし、そうでもないです。ちなみに、娘はピアノに名前を付けていて、「今日は仲良くなれなかった」とか言っていました。思い通りの音が出ない、うまく弾けないってことのようです。
人間は、モノや現象とコミュニケーションを取ることもあります。
私の知る限り、宮沢賢治なんかそうだと思います。
◆課題発見のポイント
最近のお仕事で、気になる社会課題を一つ選び、その解決を述べるという問題がありました。高評価になる答案は、「課題発見」が上手いのです。
課題発見が上手い人は、「課題=現象とのコミュニケーション」ができるのかもしれません。課題と対話し、何が問題なのか、原因なのか、どのようにしてそのような現象が起きているのかを読み取っているのです。
現象とコミュニケーションできる人。当然、評価は高くなります。すると、企業や学校からは「意外」という声をいただくことがあります。
その方、人とのコミュニケーションはあまり得意ではないのかもしれませんね。
でも、モノや現象とのコミュニケーションは得意なのでしょう。
◆大学の学びは「現象とのコミュニケーション」が中心
大学では、アートやデザインを学んでいます。描くデザインではありません。現象としてのデザインです。これがとても楽しいのは、私が人とのコミュニケーションがうまくないからでしょう。
早期退職して組織と離れ、人とのコミュニケーション機会が限りなく0になりました。この生活が楽しいのは、コミュニケーションの対象が「モノ・現象」だけになったからかもしれません。そういうタイプなんです。すいません。
その分、空間や価値や時間の意味を考えるのはとても楽しいです。人との関係性をいい意味で切り離し、モノ・現象との関係性に焦点をあてるだけでよいというのは、思考が楽になります。そういう割り切り方、現実世界ではなかなか難しいですからね。
◆田舎暮らしを求める人には
ちょっと人間関係に疲れた人か、逆に、田舎の人間関係に心地よさを感じる人かに大別できるかもしれません。
私は前者(笑)。疲れたというか、得意ではないんですね。
人よりも、本や音楽とコミュニケーションしている方が楽しい。お仕事でも、トラブルや課題という「現象」に取り組むことに抵抗はありませんでした。
考えてみると、断捨離やミニマリスト的暮らしも、モノとの対話です。
早期退職生活が楽しくなってきたのは、そういうことなのかもしれません。
というわけで、お仕事で急な依頼が入りました。
年内はあと4本。合計3万円分。
今日の午後にデータが届くようです。