今回は、お仕事での東北巡業です。交通手段は自家用車。
というわけで、昨日の雪の岩手から、高速を使って福島まで来ました。
今日は、一般道で高崎まで進み、軽井沢を高速道でこえて、明るいうちに帰宅予定。
松本も、三才山で降雪があったようで…とにかく明るいうちに帰宅します。
本当は、青森県にある「太宰治の生家(斜陽館)」あたりを散歩したかったのですが、これは来年ですね。
さてさて、今回は高校に勤務する若い先生方とワークができました。
お話を聞いていると、共通する価値観がみえてきます。
たとえば、地方の口減・過疎化に対しては…
・利便性で言えば、都会に勝てるわけがない。
・でも「ここに住みたい」と思える街にするという発想が必要ではないか?
・たとえば、「スタバ」より、「コワーキングスペース」があった方がよい。
つまり、「都会の利便性を引っ張ってくる」よりも、「地元の人間でも実現可能な場つくり」をした方がよいという考えを持っているんですね。
幸福については…
・まず、自分が幸福でないと、生徒さんたちを幸福には導けないと思う。
・「誰かを犠牲にしないと実現しない幸福」にはかかわりたくない。
その意味で、自分を犠牲にして生徒を幸福にするという発想には疑問がある。
同様に、生徒を犠牲にして学校・教員・地域が満足するという発想もおかしい。
・社会課題・地域課題の解決は、「みんなが幸福になること」が重要。
その意味で、「地元利益誘導型」の政治家とその支持者には引退してほしい。
昔々は、「箱もの行政」が流行りました。長野五輪は、その際作られた会場の維持・存続に苦しみ、赤字解消に長い時間がかかりました。東京五輪もそうなるでしょう。
そういう「ハードを重視する発想」ではなく、「ソフトの力を引き出すという発想」を明確に持っています。そこで、生徒さんが持っている能力、地域のポテンシャルを引き出すにはどうすればよいか…を言語化し、討議してもらいました。
「環境問題などの社会課題はなぜ解決すべきか」という問いには、「社会課題の影響は、社会的弱者を苦しめ、格差を拡大するから」という答えがスッと出るのですね。つまり、社会課題の解決は、「みんなが幸福になることの実現」という一貫した考え方・価値観があるのです。
「それを、生徒さんに伝えればよいのでは?」と問うと、「いや、学習指導要領や、学校の学習指導案にある言葉で説明しないといけないので…」とのことでした。
う~む。
終わって、指導主事などの偉い先生にうかがうと、「ベテランの先生の理解がおいつていない部分があって、そのことが若手を苦しめていることもある。そのために、今回の企画となりました」とのこと。
ただ、ベテランの先生の理解が追い付かない背景には、「偏差値・進学率」を求める保護者・世間の声もあるわけです。これは、「地元利益優先型・箱もの行政推進型の政治家と有権者の関係性」に近いものがあります。
で、若い世代の人々は、そんな構造にとっくに気づいていて、それが「みんなが幸福になる社会」「誰かの犠牲を伴う幸福の否定」「都会的利便性の誘致ではなく、地元のポテンシャルを引き出す場づくり」という発想になっているようです。
…そういう若い世代の声を直接聞けました。とてもよかったです。
これを基にして、新しいワークを作ります。
その前に、まず自宅に帰ります。