55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

いろいろ反省をする日々(早期退職の日々)

 

 最近、YouTubeでバズっているのが、安芸高田市の市議会の様子。

 広島出身の某国会議員さんから現金を受け取り、市長と副市長とが辞任。

 そして出直し市長選で勝利したのは、地元出身の若き現市長。ちなみに現金を受け取った副市長は、市議会選に出馬し当選しています。

 で、この若き市長さん、市議会のYouTubeで発信を始めました。もちろん、個人の取り組みではなく、市の取り組みとして。その様子が、就任3年経過して、今拡散し始めたという流れのようです。

 

 鹿児島から松本までの長いドライブの間、これをずっと聞いていました。

 既視感もありましたし、面白い部分も、市長の答弁から学ぶことも大いにありました。で、現在の心境としては、反省…ですね。

 

 市会議員さんの中には、「市長のいうこと、やることだから反対」という姿勢と感じる方がいます。そういう方が会派を組み多数派になっています。

 一般論的に言えば、「地元利益誘導型」「補助金をできるだけ多く引き出すことが議員としての成果として評価される・当選につながる」という発想の方が会派を組んで多数派として議会を支配していると言えるでしょう。もちろん、そういう発想の議員の方にも正義があり、有権者の支持があり、過去の実績があり、信念があると思います。

 ただ、その正義・支持・実績・信念は、「人口増加時代」のものです。

 日本は、すでに人口減少が進んでおり、現在の課題を放置すると地方都市の財政は破綻する可能性が高いです。私の実体験の中では、人口1万人未満の自治体(以下、A町とします)の例があります。A町の年間予算のうち、自治体独自の収入(税収など)は、25%以下でした。あとは、国・県からの補助金です。これ…自治体財政として健全とは言えません。しかし、これが当たり前になっているのですね。となると、「補助金をたくさん引っ張ること」「役所の予算を選挙区に誘導すること」が優秀な公務員・議員ということになります。

 しかし、…これはアメリカの研究ですが、破綻する政府・自治体に共通する現象に「公金・補助金への依存度が高くなること」があります。いわゆる「公金ちゅーちゅー」ですね。

 これではいかんので、「人口が減っても維持できる体制」を構築しないといけません。つまり「自治体のミニマリスト化」「公共施設・事業の断捨離」です。そうすることで、景気動向や人口変動などの影響を受けにくい体質にするのです。また、財政破綻は「ランニングコスト」が導火線です。ですから、施設・事業などを最低でも30%以上減らすことが必要です。

 しかし、「ランニングコスト=公的補助金の削減」は、(箱もの行政で当選してきた)議員さんにとって死活問題です。支持者の信頼と票の喪失になりますから…。

 

 安芸高田市長さんは、「根回しなし×論理構築」で財政健全化を進めています。元銀行員の視点は非常に有効であると感じます。

 で、反省とは何かですね…。

 

 「人口が減っても維持できる体制作り」が行政・公務員のミッションなわけですが、これに対し、当然「反対の議員さん」もいます。そういう方が過半数を占める議会で、こちらの提案を通すために、公務員がやってきたのは、「根回し」であり「懐柔」でした。要するに「聞いていない=反対」という(論点のずれた)価値観の方に、「事前に耳に入れておく」「うまくいったらあなたの手柄」などのえさを与え、論点とは関係ないところで感情的な納得を引き出し、賛成してもらうということ。

 そのためにどんな工夫があるかと言えば…

 ・赴任時に、就任あいさつのお手紙を出す(自腹)

 ・年賀状も出しておく(休日)

 ・町のイベント、施設にイベントにはまめに顔を出す(休日)

 ・退任時にも、退任あいさつのお手紙を出し、その中で後任の紹介もする(自腹)

 これだけで、あたりが変わります。

 そして、あとは根回しと懐柔とで、行政側の提案に承認をもらい、議会を「形式的・儀式的に通過」させるのです。もちろん、これがいけないことはわかっていますが、そうしないと、進まないのです。論理性より感情論、現実よりもプライドの方が、有効なのが現実…。

 議員さんは、「あれが私が言ってできたものなのだ」と有権者の前で言うことができればいいわけですから、そう言えるようにしてあげればいいだけ。

 その結果、多くの議員さんの価値観は古いまま、論点はずれたまま、当選を重ねていき、今の日本があるわけです…。

 

 もちろん、そんな自治体・議員さんばかりではありません。

 日本の現実と向き合い、未来を根拠に政治・行政を進めている自治体・議員さんもたくさんいます。

 そういう方々に、申し訳ないという気持ちです。

 自分の世代で根回しや懐柔をやめ、事実とルールに則った議論を深めるべきでした。

 それをしなかったから、かつて特攻作戦などというものが実行されたわけです。その犠牲になったのは若者なんですね。一方で、特攻作戦の立案・実施に関係した大人は戦後も生き延び、高い社会的地位を得たり、その中でも指導者として決定権を持ち続けた人間もいました。

 …というのは、我ながら極論とは思いますが、しかし、構造的には類似性が高いと感じます。

 そんなことを思う今日この頃です。