55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

原監督退任?

               昨年夏の上高地

 

 原監督、退任とか…。

 私が生まれたころは巨人軍V9の時代。ちなみに長嶋茂雄引退が小学校4年。

 そんなわけで、セリーグは巨人が優勝するもの。日本シリーズも巨人のものという「無意識のすりこみ」のある(最後の?)世代です。

 

 私自身は、「守備型の選手×守りと足の野球」が好みのようです。

 V9時代、土井(セカンド)、高田(レフト)、森(キャッチャー)など、守備の名手が多く、堀内(投手)がバント処理してセカンドでランナーをアウトにするシーンとか、よくおぼえています。たぶん、これが原型ですね。

 その後、「守りと足の野球」は、広岡監督の西武ライオンズが受け継ぎ、藤田監督の巨人に勝利します。広岡監督に影響を受けた「工藤監督」が率いるホークスに、原巨人は歯が立ちませんでした。

 セリーグでは、野村監督のヤクルトに勝てず、「攻撃型野球」の脆さを露呈してしまいました。巨人ファンをやめようと思ったものです。

 

 現役時代、「仕事はできるが、部下をつぶしがち」な上司に遭遇しました。

 つぶれる部下には「有能な人」が多く、そういう人が体調を崩して「休職・退職」、もしくは転職するんですね。

 これですね、上司としては「部下の才能・優秀性を評価し、引き上げようとする」んですね。ある意味で「愛情をもって評価している」んです。しかし、能力の高い人に期待するのはいいのですが、そのことが…なんです。

 結果は出しても、その結果が上司の期待を上回らなかった時、その担当者である「優秀な部下」に、必要以上につらくあたるんですね。それは、「期待の裏返し」ではあるのですが、文学的に言えば「愛が憎に変容した瞬間」ともいえます。

 私自身は、「能力のある人はその能力にふさわしいポジションが与えられるべき」「埋もれた才能は、発掘・評価して、その人の能力を活かすべき」と思っています。

 そのことで「行き過ぎた平等」が導く、「全員貧乏になる、みんな無能になる」ことを回避すべきと思っています。

 しかし、能力の高い人に期待するあまり、「その人だけ評価基準が異常に高くなる」「結果を出してもマイナス査定」になるのは…「年功序列的価値観の世界」ではあまりよい結果をもたらしません。「官僚たちの夏」(城山三郎)みたいになります。

 

 最近の原監督を見て、そんな上司たちの姿と少し重なる印象がありました。

 能力の高い、素質のある選手にチャンスを与えるのですが、期待した結果が出なければ、スタメン落ちか2軍…という(個人の感想です)。

 ただ、そういう中で、坂本選手とか、岡本選手、最近だと門脇選手は、監督の期待に応え、チャンスをつかんできたわけで、「そういう選手こそがプロ・巨人軍の選手」という価値観に異論はありません。

 原監督自身もそうでしたし…。

 

 でも、それだけで「9人」そろえるのは、もう難しいのではないでしょうかね。

 そもそも、「犠牲の上に立つ」「才能をつぶす」ことが…ですね。

 そういう意味で、やめようと思っていた巨人ファンを継続したのは高橋監督時代。吉川選手や岡本選手が出てきたころ。結果としては勝てませんでしたが、「才能ある選手を使い続ける」「守りを重視する(現実に守りはボロボロなことも多かったですけどね。セカンド「マギー」とか)」チームが好きでした。

 

 「理想を持つ」「理想実現のために頑張る」ことを否定はしませんが、「現実に基づいた組織つくりをする」ことも大切。

 

 あ、私の早期退職生活も、「早期退職前の想定」「理想」を捨てることで楽になりました。理想を捨てることで、理想がかなっています。

  

 (とはいえ、原監督にはたくさん良い思いもさせていただきました。

  ありがとうございます。最終戦は全力で応援します)