◆春学期試験の全体講評
今月第一週に試験がありました。
結果はまだですが、全体講評が届きました。それを見ての反省がいろいろあります。
教授が何度も繰り返していたのは「観察」ということ。
目の前にあるもの、起きていることをよく見なさい。丁寧に見なさい。徹底的に見なさい。そこに、何か困ったこと、うまくいっていないことを見つけなさい。
これが、先入観や思い込み、当たり前や常識と思って見逃している事実をつかまえることにつながるんですね。別な表現で言えば、「濁った眼では見えない事実」に気付くということです。
そういうことはわかっていても、なかなか実践は難しい。試験やレポートを通じて、観察ができていたかと自らに問えば、全然です。
◆観察によってできること
観察することで、「見逃している事実」「人々が気付いていないけれど、実は幸福実現を妨げていること、本当は困っていること、解決することで幸福度が高まる事」に気付くことが重要です。いわゆる課題発見ですね
しかし、気づいたからと言って観察を辞めてはいけません。さらに丁寧に観察を続けることが必要です。そこから、「課題の原因・要因」「課題を生むシステム」まで観察を掘り下げ、言語化するのですね。
現役時代、お仕事で当たり前に進めていたことですが、これが「学生×試験」となるとあんまりうまくできなかったです。緊張もありましたし、一人で考えたことも要因でしょうし、公務員時代とは異なる分野がテーマであったことで動揺したとも言えます。
◆観察はまだまだ終わらない
課題の原因・要因・システム分析ができても観察は終りません。
解決のヒントは、課題の中にあるかもしれないからです。また、解決の発想を課題の外から持ってきたとしても、それが目の前の課題にフィットするかどうかは観察~実践しないとわかりません。
仮説を立て検証する間も「観察」という行為がすべての軸になります。
◆選手が教えて欲しいというまで教えるな
コーチングで重要なことばです。
では、その間コーチは何をしているかというと、ただ選手を観察するってことですね。その観察を通じて、「選手の課題・課題の要因・解決の発想」を考えておくってことです。これがコーチの引き出しですね。そして、選手が教えて欲しいと相談に来る、その相談の言葉から「選手の課題意識」を読み取り、引き出しの中から提供するということになります。
中日時代の落合監督は、これを徹底したのかもしれません。コーチにも「選手をよく見といてくれ」と伝えたそうです。
◆即戦力人材とか、1年で偏差値がこんなに上がるという売り言葉がありますが…
まぁ、魅力的なことばですね。
しかし、短期間で成果・結果を出すためには、ある程度「型にはめる」しかありません。ジャイアンツの高橋監督が辞任し、3度目の原政権の初期は、これで成功しています。「原野球という型」が上手く機能して結果が出たんですね。これはこれでありです。ただ、その後は難しいですね(笑)。
これは、一部の世論の影響もあります。
異動・転勤で新しい部署・仕事・企業に入ると、「新しく来た人のお手並み拝見期間」ってのがありまして、そこで何か結果を出さないと使えないヤツというレッテルを張られるという恐怖があるというか、恐怖を与えられる職場ってのがあります。
ここで腰をすえて「観察」ってことが推奨される職場・上司だといいですね。そういう職場は、入社後3年以内の離職率が低いです。
◆観察不足に尽きます
ここまで、偉そうに書きましたが、それができていないことに気付いたという反省。
そういう自分に気付けないほど、観察という習慣を失っていたのですね。
思考としての観察を意識することも大事ですが、天気の良い日は新しいスマートフォンを持って外出し、美しい風景を撮影することもと思います。
撮影は、まさに「観察」そのものですからね。