◆組織にいた時の感覚に気づくようになる
頭では個人になったとわかっていても、まだまだでした。
逆に言えば、よく30年も組織で働いていたな…とも。
だからといって、個人で何ができたかというと、何もできなかったわけで(笑)。
しかし、今は貢献とか使命とか、そういう重荷をおろして、自分自身の暮らしをつくっていくことができます。やっと、自分の幸福を考えることができるようになったという感覚です。
◆自然災害に備える
現役時代なら出勤です。
今は、自分の暮らしの備えをするだけで済みます。それで気づいたのですが、やはり自分自身が被災した災害、支援に入った現場などで見聞きしたことが、あまりよくない記憶として残っているようです。
災害は、イベントではありません。悲劇や感動の物語を探したり、つくったりする場でもありません。
目の前の事実とつくられた物語との乖離で、かなり疲れていたようです。
◆自己の老害化を防止するには…
自分の暮らしの幸福を考えた方がいいですね。
世の中のあれやこれやに口を出す、意見を言うのは危険(笑)。お役所にくるクレームの多くは、この手のものが多かったような気がします。その意見の根拠は、「物語」なんですね。現場の事実とは異なることを根拠に意見を述べられても、課題は解決しません。事実ではないこと、物語、思い込みを根拠とするご意見に、時間と心とを削られていたわけです。
ただ、そういう経験をすると、今度は自分が物語をつくる側になることも往々としてあります。その予防を意識することが必要ですね。
で、具体的には…というと、自分の暮らしを充実させることですね。
◆自分の暮らしの充実には…
「大学での勉強×信州の自然と触れ合う×古い町を訪ねる」ですね。
先日、郡上八幡(岐阜県)に行きましたが、あの時間は良かったです。
松本近辺は、中山道・甲州街道・千国街道・木曽路などの街道筋が多く、近世以前の街並みが保存されている場所も多いです。
そういう場所を訪ねると、心が落ち着きますし、大学での勉強(デザイン)にもつながります。そういう場所を季節ごとに訪問してみたいと思います。
組織・お仕事から離れた直後、トラウマが肥大したのがしんどかったですね。
今も、そういうものは抱えつつの日々ですが、自分を大事にしないと…とも思えるようになりました。