
◆話し合いの技術
少し古い言葉で言えば「陰キャでコミュ障」な私が、チーム作りとか、話し合いの技法を学んだのは、もちろん逆説(笑)。
そこで考えていたのは、「自分の意見がない状態でも参加できるミーティング」「全員が自分の意見のない状態からスタートできる会議」の構築。要するに、「手ぶらで参加できる会議」ですね。もう少しカッコよく言えば「0から問題発見、問題解決まで進む話し合い」ということです。
◆自分の意見なんてなくてもよいという逆説
事実を見極める時、既に自分の意見を持っていると、それが「先入観」となって、事実を事実としてとらえることができなくなりがちです。むしろ、「0」からスタートすることで、事実を客観的に捉える可能性を高める工夫です。
いわゆる、先入観・既成概念・先例・自明性に縛られないで考えることはなかなか難しいです。そこで、タブーなしの議論ができれば一番良いのですが、そこまでの相互理解・信頼関係がない状況でこれをするのは危険。
そこでこんな段階を設けています。
①10人いれば、10人が言える意見
②10人いて、そのうち5人くらいが考えそうなこと
③10人いて、1人が思い付きそうなこと
あとはこんなのも
①テーマについて発生が想定されるフェイクニュース
②テーマと結び付けて反論の根拠とされやすい事象
③テーマに関する本当っぽい陰謀論
これは、意外と楽しいと言うか盛り上がります。背徳の快感ですね。
◆発散するとわかること
自分の意見と思っていたことが、実は世論に過ぎないこと。
つまり、他人の意見、前例、社会的な倫理観・道徳観のコピーを自分の知識にしているだけなんですね。そのことに気付いてもらって、では「あなたの体験と結びついた意見は??」となります。ここで、「本当の自分の考え」に触れます。
つまり、「手ぶら」になるんですね。この手ぶらの状態から、自分の考えを構築していくというストーリーです。気をつけないといけないのは、これをまともにやると怒り出す人や不快感を表明する人もいること(笑)。そういう感情を呼ばないように進行することも大事ですね。
◆事実を見えなくするもの
わかっているつもりで、実はわかっていないことって多いはず。
それを「大学×学び直し」で進めているというのが現状。
同時に、現在報道やネットで表明されている事実や意見は、まだ「感情の発散」に過ぎません。そこでは、根拠のない陰謀論やフェイクニュースが広がります。そういう段階で自分の意見を持たないことですね。それは「客観的意見」ではなく、「主観的感情」に過ぎないことも多いです。
客観的意見=「論点の設定×幸福の実現」まで思考を進めることができるようになるまで、自分の受け入れ状況・理解状況・思考レベルを点検することですね。
というわけで、お仕事に戻ります。締切は月曜日。