◆「定年」の変遷
私が社会人になった頃、55歳定年という企業もまだ残っていました。
高卒18歳で就職すれば、55歳で勤労37年。20代前半で結婚していれば、40代で子供は高卒就職、もしくは大卒就職して社会人になります。
55歳で退職×退職金と畑仕事で年金支給年齢まで生活=60歳から年金生活というシナリオですね。ちなみに、この頃は銀行金利が5%でした。退職金2千万円を銀行に入れれば、利子が100万円です。消費税はまだありません。
日本が豊かだった時代。豊かな時代ですから早めに現場を離れる=社会の新陳代謝が進むという好循環がありました。
◆政府の方針は「長く働く」
現在は、「定年延長×再雇用」になりつつあります。
もちろん、「長く働くことのできる社会」には意義もありますし、「働く場がある」ことは幸福や豊かさにつながります。しかし、「社会の新陳代謝が進まない」という大きなデメリットもあります。
「団塊の世代」までは、旧制度で老後を保障するという政府の思惑も感じます。ちなみに、段階の世代の子供が「就職氷河期」になります。就職氷河期という背景にあって厳しい現実にさらされている方々を、旧制度の恩恵の中で暮らしている人々が「自己責任」と言い切ることには、違和感を抱いています。
いずれ、政府の方針の是非はともかく、「長く働くことのできる社会(長く働かないといけない社会)」という流れの中で早期退職することにはリスクがあります。年々高くなっていく…と考えてよいでしょう。
◆社会制度の流れに逆らうリスク
「長く働く社会」は、企業への負担を強いるものでもあります。
そういう中での個人的実感は以下のとおり。
①ハローワーク、転職サイトなどの正規ルートからの再就職は難しい
(年齢で引っかかる×清掃・警備などの肉体労働が多い)
②早期退職者は、こらえ性がない、何か問題を抱えていると思われがち
(そういう価値観はまだ根強いです)
③自分から行動を起こさないと無収入期間が長く続く
(銀行利子はないに等しいですしね)
これを挽回するにはどうすればよいか…
①ネット上の募集情報を得る、紹介してくれる人とのつながりを大事にする
②「ジョブ型雇用」への対応を進める
③現役中に、投資など給与以外の収入を得る経験をしておく
になると思います。こういった準備なしでは危険ですね。
◆早期退職して2年経過しました
上記のリスクに気付いたのが、早期退職後(笑)。挽回のために…
①賃貸生活から、中古マンション購入に動く
②非課税所得範囲内の収入を目指してお仕事を始める
③断捨離×ミニマリスト的生活の徹底
という動きになりました。考えてみれば、これは「早期退職しなければできないこと」ではなく、「現役時代に準備していればできたこと」。2年間、早期退職資金を無駄に費やしたとも言えます。
というわけで「今日の結論」
1,早期退職資金を貯めるだけでは、リスクが高い
2,早期退職後の稼ぎ、住まいは、現役時代から準備しておくとよい
3,組織から離れると、周囲の人間関係が劇的に変わる。
自分の中の「依存心」に気付き、自己を確立しておくことが重要。
次回は、上記の「3」について
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