裏技ってほどでもないのですが、学費のあれこれを
◆民間企業の奨学金がある
「日本コカ・コーラ」などの大手企業は、毎年募集しています。
月額は1~2万円。ただし、高校生以上なら応募できます。
また、各都道府県の地元企業にも、同様の奨学金を出している会社があります。
支給金額はあまり高くありません。ただし、募集人数が多く、また一度獲得すると更新可能なもの、返済不要なものも多いです。
従って、こういう奨学金を複数貰うと、アルバイトよりも定期的で大きな収入になります。
◆自治体の奨学金がある
沖縄県は、旧帝大、旧ナンバースクールの国立大に進学した場合(もちろん事前の申請が必要ですが)、学費を出してくれます。その他にも「ふるさと納税」で「奨学金の予算」を集め、家賃~学費相当の金額を支援している自治体もあります。
共通するのは「返済不要」なこと。
おわかりかと思いますが、「勉強・学問・努力は、金になる」のです。
◆大学独自の奨学金がある
神奈川大学の入試が有名です。
学費免除の奨学金入試を行っています。私の知る限りですが、倍率が100倍を超えたことも。
地方大学に多いのですが、入試や共通テストで一定以上の成績ならば、学費免除(半額~全額など)、入学金免除などがある。入学後、成績が優秀な場合も同じです。
これは、私の知人の実際の例。
地元国立大学を受験して不合格。滑り止めの地元私大に合格。
国立の結果が出たところで、キープしていた私大の入学手続きをしました。
数日すると連絡があって、「入試成績優秀につき学費半額免除」になりました。大学入学後も頑張って、3~4年次は全額免除となり、結果的には、国立大学に通うよりも圧倒的に安くあがりました。その後、高校の時不合格だった地元国立大学の大学院に進み、今は高校の先生になったそうです。
私大の奨学金制度が活用できれば、国公立よりも安くはなるのです。
◆奨学金は、大きく二つにわけられる
まず、「本人の責任ではないことで経済的な困難がある学生」に、学習の機会を与えるためのもの。この制度の負の側面は2つ。1つは、獲得の可否が「不幸競争」になりやすいこと。もう1つは、「経済的困難を脱すために、奨学金を得て進学する」という発想に基づいているため「返済」が必要なことです。
次は、「成績優秀な学生、学問・研究に適性の高い学生」に、学業機会を与える、学業に専念させるためのもの。こういう奨学金は「返済不要」です。
勉強・努力・学びがお金になるのは、後者ですね。
◆経験をお金にするには
大学は学びの場、研究を通じて人々の幸福に寄与する場です。
この目的に適性が高いことが重要。俗にいう「AO入試」とはそういうこと。
たとえば「運動部で3年間頑張って根性がつきました。どんな理不尽にも耐えられます」は不合格。同様に「アルバイトを社会経験」とする発想も不合格。
ここから、日本の学校教育や、労働環境への疑問を持ち、課題を発見し、その課題を解決するための新たなシステムの提案までが最低限。これを「実践した上でその成果を検証した内容」がないと評価は難しい。机上の空論ではだめなんです。
大切なのは「人々の幸福に寄与する」「どんな人でも暮らしやすい世の中にする」という価値観があること。「○○が好きだから」の価値観で止まっている人は、実は不祥事を起こしやすい…という個人的統計があります(泣)。
自分の幸福の実現のために、他人を不幸にするんですね。
少し前までは「運動部で3年間頑張りました」「○○が好きなので、もっと勉強したい」が「よい志望理由」でした。しかし、この価値観は古くなっています。この価値観で奨学金の審査、総合型選抜は通りません。
というわけで、プロ野球には「グランドには銭が落ちている」という言葉あります。
学問や入学試験の世界には「埋蔵通貨」があります。マイニングすれば、続々と出てきます。
そんなことを、学習支援でご縁のある高校生に伝える今日この頃です。
