◆昔から苦手だったことは
憶えることですね。
記憶が続かない、忘れやすい。学生生活で一番苦労したのはこれ。
英語や古典などの「単語」を憶えることが苦手で苦痛で。
その代わり、文法は「法則性の理解」として頭に入る。ちなみに苦手な英単語も、「文章の中」でなら憶えられる。歴史の用語も「世界史の流れや法則性、因果関係の中」でなら憶えられる。
いわゆる「英単語カード」を作って、一つひとつ憶えるのがダメなんですね。
◆自分の記憶のしくみ、自分にあった勉強法
私以外国立大学出身という家庭で育ちましたが、そこで得たのは劣等感。
「勉強しろ」と言われたことはないのですが、「こんな問題も解けないのか」と罵倒され続ける日々。「知っていること、難問が解けること」が大学入試の基本形の時代。「書いて憶える」「たくさん問題を解いて身体で憶える」が勉強法として正しいことはわかっていましたが、自分にはできないんですね。
これを乗り越えるきっかけは、高校時代の世界史。
当時は、黒板をノートに写し取ることが当たり前。これを、定期試験前に「自分が理解できるパターン」に整理し書き直しました。自分でまとめ直したノートを、小田急線の中で憶えようとするうち、ノートのページが映像として入ってきました。おかげさまで、元々好きだった世界史の点数が伸びる伸びる(笑)
試験中も、ノートを映像として思い出し、頭の中でページをめくり、解答部分をズームして正解することができました。
◆「映像として憶える」「法則性から理解する勉強法」はあまり理解されなかった
私は短期記憶が苦手。たとえば、ネット上のページにログインする時、パスワードがSNSに送られることがあります。この4~6桁の数字を憶えることが苦手。愛車のナンバーとかも憶えにくい。
勉強だと「古文の動詞・助動詞の活用」は憶えられません。しかし、「古文の動詞・助動詞の活用表」を映像として記憶することならできる。これが、私の「記憶の特性」なんですね。というわけで、世界史に続き「古文・漢文の点数」が上昇します。
世界史も、大学受験前は「山川の世界史教科書を頭の中でめくりながら解答する」という状況になってきました。頭の中に「kindle」がある感じです(笑)
苦手な英語も「長文問題」が得意になってきました。文章の流れの中であれば単語の意味を思い出し、文法から文の構造を読み取って日本語訳することができたのです。しかし、「単語試験」だとダメ。当時の価値観だと「単語試験がダメなヤツは怠け者」でしたから、英語に対する苦手意識は強いままでした。
◆世の中にあふれる「勉強法」について
「憶える・記憶する」は、知識を得ることと強い関係性を持ちます。
ですから、「自分の記憶の特性を知ること」が、「自分にあった勉強法」と出会う機会を増やすのではないかと思います。
たとえば「東大生のノート」ってのがあります。それを見ていると、「このノートを作った人は、自分と同じ映像記憶の人だな」と感じるものがあります。この人の勉強法を真似ると、成績が伸びるでしょう。
一方、同じ東大生でも、「このノートの人は、反復記憶型の人だな」とわかることがあります。この人の勉強法を真似ても、私の成績は伸びませんね。自分と同じ「映像記憶型の人の勉強法」でなければ、効果は弱いでしょう。
つまり、自分の記憶の特性を知り、同じ特性を持った人の勉強法を真似ることが大切。「自分の特性が活かされる~勉強が楽しい~モチベーションが上がる~成績も伸びる」というサイクルにはまるのです。
ということを書いたのは、4月から大学生になるから。
過日、合格通知が届き、手続きを終えました。
学士編入で3年生になるのですが…、とても不安。
自分の勉強法を思い出し、自分のペースで学ぶことを大事にしたいと思います。