「心身二元論」「方法序説」と言えばデカルト。
デカルトは旅に出て、「自分が生まれ育った土地の価値観とは異なる価値観」の存在に気づいたそうです。
そして「既知の価値観」と「異なる価値観」とを比較・対照して考えたのですね。
複数の価値観を「比較・対照」することで、「物事の本質」「共通するビジョン」「創造的な発想」を導くことができる…というのが、デカルトが私たちに残してくれたこと。
これがグローバル社会で求められるセンスの一つ。
「比較=優劣・排除」ではないんですね(古い価値観)。
「比較=創造のヒント」なんです(新しい価値観)。
東京オリンピックに関するいろいろが報道されています。
オリンピックという「多様な価値観が集うことで創造性が刺激されるイベント」の運営が、「過去を根拠としたもの」なのかもしれません。
そうなると、東京2020は「過去の焼き直し」で終わります。
オリンピックに必要なのは「未来を根拠にした、創造的な思考」だと思うのですが…。
「過去を根拠とした発想」が、過去と未来とを「比較」して、「未来を排除する」「創造的な発想を否定する」…そんな動きがあったのかな…と考えたりしています。
やっぱり、過去の経験や実績は見えやすく、評価しやすいですからね。
未来を根拠とした創造性や才能を、数値で評価することは難しいです。そうなると、人間関係や組織の力学によって、創造性は否定され、才能は排除されます。そんな悪循環が、新型コロナウィルスによる延期で噴出したのかもしれません。
×比較→優劣の判定→選択と排除
○比較→本質の発見→創造と未来
これからの世の中は、下の方向で進んでほしいと思います。
というか、学校の探求学習や入試は、もうとっくにこの方向に進んでいるのです。
知らぬは、大人ばかりなりと思う今日この頃です。