テーマ「多数決を使わず業務を進める」
「正解はない」という言葉があります。
「正解はない」と「頭」ではわかっても、「正解競争」で人生を送って来た世代には、難しいもの。
しかし、正解を求める気持ち(無意識)が混乱を招くことも多いです。
◆目次
二分法は正解を求める発想になりやすい
◆優先するのは「経済」か「医療」か
という問いの立て方が、すでに「正解を求めるもの」と言えます(笑)。
それぞれのメリット・デメリットなどを掘り下げることはできます。
しかし、その先にあるのは「多数決による選択」になりがち…。
選択によって「正解」を決めようとしているんですね。
◆多数決が「正解」を導くとは限らない
「優先するのはAかBか」という問いが成立するのは「AもBも正解」であることが前提。
「AもBも正解」であれば、わざわざ多数決で一つに絞る必要はないです。
また「Aが正解、Bが不正解とわかっている状況」だと仮定しましょう。
その時「多数決はAを選択する」でしょうか(笑)
多数決の先にあるものを
◆AもBも正解ならば
並行して進める必要があります。
優先順位、バランス、スケジュール、効果的な方法を考えて実施ですね。
常に「次は○○」を意識しての状況判断になります。
◆よりよい解決方法を導く
A、Bから新しい解決方法(C)を導き出すこともあります。
システム思考、デザイン思考などを用いて課題そのものを見直すこともあります。
いずれ、多数決に依存して思考停止にならないことが大切。
対話の先にある「合意形成」が一つのゴールです。
多数決の先にある発想を妨げるもの
◆時間
多数決のメリットは「短時間」で決まること。
短時間で決定の誘惑に負け、考えることを辞めてしまうのです。
また「正解・結論」を急かされることや、「即効性」を求められることも多いです。
対話の時間なく「合意形成」だけを求められるのはしんどいですね。
◆正解を求める思考
多数決は「主観的な決定方法」と言えます。
主観ですから、個々の利害や悪意が反映されることがあります。
それでも「多数決が正解」という観念は強いです。
データに基づいたシュミレーションによる「未来予想」は、正解とみなされないようです(残念)
まとめ(正解のない課題に取り組む)
1、問いの立て方に注意
2、システム思考、デザイン思考などを活用する
3、未来予想は、データに基づいたシュミレーションから
4、対話による合意形成がひとつのゴール
これはチームで課題解決に取り組む時に、最初に伝えること。
「正解がない」「多数決が正解を導くとは限らない」で敵意をむき出しにする人が出てきます(笑)。この敵意をこえることが、最初の壁でした。