55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

研修で評価が高い人・低い人(お仕事のことなど)

 

9月からのお仕事は企業案件でした

 研修のお手伝いです。

 入社前の内定者(大学生・大学院生)、初任者、〇年経過…などなど、世代は広いですし、中には「昇進試験の資料になるもの」もあります。

 私が関わるのは、評価基準の作成、提出されたレポートの評価×添削です。

 評価基準をどのように作るのかなどは、一応「企業秘密」です。

 

評価が高い人に多い傾向

 年齢で言うと、20代の方、つまり若い人の方が「書き慣れ」ています。

 加えて、理系学部出身は「実験レポート」を頻繁に書くのでしょう。実験レポートの書式というのがあるのですが、その書式を活用してきれいに仕上げてきます。

 あと、学部を問わず「大学院・修士以上」の人のレポートはとてもよいです。いわゆる「アカデミックライティング」が身についているのでしょう。

 意外とよろしくないのが、30代。たぶん、日常業務が忙しく、研修参加も義務的な感じがします。書きながら考える、考えながら書く、思いついたことを思いついた順番で書いているものが多いです。レポートなんですけど、ほぼ箇条書きとか…。

 レポート書く前に日常業務で忙殺されているという感じです。

 

30代以上になると所属部署の影響が大きくなる??

 今回、数社の案件に参加したのですが、レポート評価にある傾向が出ました。

 高評価が多い部署は「企画・研究」「経理」系です。

 自己の振り返りを求めるレポートでは、振り返りつつも「未来の自分・今後の自分の成長」まで考察が及んでいます。業務内容の課題をテーマとしたレポートでは、「持続性」を論点とした考察が示されます。思考に「バランス×幅×厚み」があるんですね。

 高評価が少ない部署は「人事」「営業」です。

 まず、課題テーマに対する「思考・考察」が弱いんですね。そして、文章の最後は「努力宣言」で締めくくり。精神論的な発想が強め。自分の考えが弱め。よくある理想論・一般論(~べき)の羅列。…高校生や大学生が書く、あまり出来のよろしくない「志望理由書」みたいな感じです。

 

この差はどこから??

 高評価のレポートは、「事実に基づいた考察」が示されています。根拠や主張については、それらを裏付ける「客観的資料・データ」も提示されています。考えてみれば、「企画・研究・経理」ってそれが日常。「事実に基づかない想像」は捏造ですから。

 また、「課題×解決」では、直観をデータで裏付けて論理的な解決を導く流れがあります。課題を構造的にとらえる思考もあって、勉強になります(笑)。

 低評価のレポートは、「そもそも研修の目的、レポートの出題意図を理解していない」ということに尽きます。研修内容の一部を切り取ることは「解釈」ではないんです。それはコミュニケーション能力の不足。また「自分の体験を長々と述べること」は考察ではありません。それは、ゴール意識のないまま見切り発車した説明。だから、締めくくりが「これからは、○○を意識して頑張りたい」になるのでしょう。

 研修目的に「物語を根拠とした努力宣言」はないのですが…。

 

そんな分析も企業に報告します

 もちろん、分析は年齢・部署以外の軸でも行っています。

 ただ、全体的に評価が高いのは、「大学院以上卒、理系・経営系、開発・マーケティング系部署」の人が多いです。また、課題発見・解決は「経理系部署」の人がすぐれています。これは内輪の雑談ですが、世の中には「卒業要件に卒論がない大学・学部」があります。「そういう大学・学部出身だとレポート・考察が…」という可能性があるかもしれません。

 また、出身大学の偏差値より「どの教授のゼミ出身か」の方が相関性があります。やはり「答えのない問い」について、チームで議論し、他者の発想と自分の発想とを結びつけて考察する思考ができる人が強いです。根性論・精神論に偏った体育会系的封建組織思考の終焉ですね。でも、そういう思考の人が「人事・営業」にいる企業って、大丈夫なんでしょうか…。