◆久しぶりにレポートを書く
お仕事の締切が終わったと思ったら、次は「大学の課題の締切」が迫ってきました。
今月末に2本(5テーマ)締切があります。まず、1テーマ分が何となく完成しました。5回くらい書き直し、ブラッシュアップし続けました。
何がしんどいかと言えば、レポート=論文ですから事実確認が重要。本文で書いた内容についてファクトチェックし続けました。記載する事実については、年度・数値など具体的なデータも付記しないといけません。
お仕事の報告書であれば、基本的なデータは手元に残っています。しかし、課題レポートでは、データを探すことから。なかなか大変でした(笑)。
◆学習支援で高校生に伝えていること
論理的考察の第一歩は、「出題の意図を読み取ること」と伝えています。
何が聞かれていて、どのような答えが求められているかを理解せず、出題の意図から外れた答案を書くと「0点」という評価もありえます。これが、レポート×小論文の恐いこと。
次に「課題発見とその解決」の流れをつくること。たとえば、「理想と現実とを比較」から問いを立てることができます。「現実を理想に近づけるためにはどうすればよいかを考えること」が、解決の発想の起点になります。
さらに、課題も解決も、「根拠」を明確にすること。根拠は客観的事実あることが重要です。主観的感情を、データで客観化することが重要。
◆採点のお仕事をして気付いたこと
高校生の志望理由書や小論文、企業の研修レポートを読むとわかることがあります。
それは、執筆者が、「思考の型」を持っているかどうか。
論理思考、課題発見とその解決、デザイン思考、システム思考、具体⇔抽象、俯瞰⇔詳細…などなど、物事に対する視点はいろいろあります。こうした思考の型が読み取れる文章は、当然ながら流れがよく、思考が深く、物事に対する解析度が高く、主張が明確でわかりやすいです。
「発想の豊かさや個性が重要」という俗説に惑わされ、アイディア重視で書かれたレポートは、あまり評価されません。それよりも、テーマを「思考の型」に沿って考察されたレポートの方が評価されやすいです。アイディア重視のレポートよりも、思考の型から導かれた発想の方が、創造性・実現性・効果性が高い内容になっていることも多いです。はい。
◆文章の上手い下手や、発想力の有無より大切なこと
出題の意図の範囲内で、自分が書きたいことを書くこと。
個性や独自性を出したいならば、思考の型・セオリーに沿って考察を進めること。
この逆説の理解ですね。
学校教育でも、「思考力の重要性」という言葉に対し、「では知識は不要なんでね」という反応をする人は少なくありません。そういう反応をする人は、上記の逆説も理解も難しい傾向があります。本当は「思考力を高めるには知識も重要」なんですけどね。
「思考の型」も知識として身に付けておくべきものではないかと思います。
という傾向と対策をふまえ、レポートの作成を進めます。