55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

大企業病??

 お仕事で、企業研修の支援をしています。

 というわけで、毎月大量の研修レポートを読んでいるのですが…

 

レポートによくある鉄板パターン

 テーマを「リンゴについてあなたの考えを述べよ」とします。

 これに対して、こんなレポートが多いです。

 ・リンゴは果物である。

 ・リンゴは、皮を剥いて食べる方がよい。

 ・皮を剝く時、怪我に気を付けた方がよい。

  また、ご時世、皮を剥く時は手袋をする、食べる時はフォークを使うなど

  直接接触を避けるべき。

 ・リンゴは、旧約聖書に「善悪を知る実」とされたように「二面性」がある。

  この二面性を意識した方がよい。

 

上のようなレポートをどう評価するか

 5段階評価なら、総合評価は「D」もしくは「E」です。

 ①自分が知っていることの羅列にすぎない。

  しかも、本文に提示された内容は、誰でも知っている知識に過ぎない。

 ②「~べき」などの理想論に過ぎない

  理想と現実との間には乖離がある。

  この「乖離」を乗り越える考察は示されていない。

 ③「考え」が示されていない

  論点の設定がない、考察もない。

 ④そもそも、テーマから「出題の意図」を読み取っていない

  研修レポートという背景から、何が求められているかを考えていない。

  

このような「思考停止系レポート」を書くのはどんな人?

 個人の狭い体験からという前提をご了解ください。

 思考停止系レポートを書くことと、「年齢・世代・立場」との相関性は弱いです。

 20代の若手にも、雇用延長した60代にも、思考停止している人はいます。

 むしろ、企業規模の相関性が強いです。

 思考停止系は「大企業」に多いです。約80%が「論点のないレポート」を書いています。一方で、「中堅企業」では、約20%くらいに留まります。

 「中堅企業社員」の約80%は、個々に「論点」を設け、思考を掘り下げてきます。そこに、定型的な傾向はありません。創造的です(笑)。

 

レポートも「報連相」と化しているのが大企業?

 「報連相」は、組織の基本と言われます。

 ただし、「報連相が免罪符」になることもあります。報連相による責任回避の発想ですね。で、研修レポートも同じ傾向なのです。

 「リンゴについて知っていることを書きました。提出しました。それが何か?」

 なんですね…。

 日本の未来に不安を感じます(笑)。

 高校生には「みんなが知っているような大企業、特に親が勧めるような有名企業以外に就職することを前提に、自分の未来を考えてごらん」と伝えています。これは「自分の未来を考えるためのエクササイズ」なのですが、ちょっとマジな風向きになっているかもしれません。

 そうならないように、頑張って支援します。

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