55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

若者が仕事を辞めていく理由(その1)

テーマ「本音と建前」

 とにかく、今の若い人は優秀。

 「普通」のレベルが、私たちの時代よりずっと上がっています。

 そのことを、大人は気付いていいないかも…

 

◆高校生の志望理由書の作成をお手伝いして

 昔は「推薦入試」と言いましたが、現在の高校3年生から名称が変わります。

 ・総合型選抜  →以前の「AO入試

 ・学校推薦型選抜→以前の「推薦入試(公募)(指定校)(スポーツ推薦など)」

 で、知り合いの先生にお手伝いをお願いされたのは「志望理由を引き出すためのワーク」。そこで以下のツールを使いながら対話を試みました。

 ・ライフストーリーチャート

 ・リフレクションカード

 ・LEGO 

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◆感じたこと

 高校生は型通りの志望理由を準備しています。

 その仕事に就いて、どこで、誰のために、どのように働きたいか、その実現のためにどんなプランを立てているかなどはもう見事。もちろん、その理由も。「自分の未来」について型通りに書かれた文章と美しい内容は、もう就活の大学生以上(笑)。面接官がこの志望理由書を読んだら、質問項目が浮かばないほどストーリーが完結していて矛盾がありません。

 しかしこれ、視点を変えれば「大人が喜びそうな内容と表現をチョイスした文章」に過ぎません。

 確かに、相手が求めていること、期待していることに対応する能力は必要。なぜなら「未来を創る」ためには、信用を得て、結果を出して、上司を出世させて…という修行を経て「まず自分のポジションを確立すること」が必要だから。さらに言えば「そういう校風・社風」「そういう新人」を求めている大学・企業が多いから。「新人はそういうもの」って大人は無意識に思っているから。

 だから、高校生の志望理由書は「型通りの美しい内容」になる。それは、大人がそういうものを求める・評価するオーラを出しているからかもしれません。

 

◆思い出すこと

 同世代の仲間と仕事の話になると「若手育成」の課題と悩みに行きつきます。

 論点を整理するとこうなります

 ・若手の退職希望者が増えてきた(公務員の場合、内定辞退者も増えてきた)

 ・優秀な若手の能力が評価されない、活用されない、適切な人事配置がされない

 ・現場に「競争で勝ち残るものが勝者」という価値観が強く、

  退職・休職の「予防」が進まない

 

 私も定年前に退職したので何となくわかるのですが…退職理由で「本当のこと」は言いません(笑)。

 退職してゆく若手も同じようです。円満退職のためには、「型通りの美しい退職理由」が必要だから。

 このように「本当のこと」が伏せられている状況で「適切な予防策」は成立しません…。そして「辞めたヤツが悪い」「最近の若者は弱い」と言いつつ「入社試験のやり方を変更」します。でもうまくはいきません。

 試験方法を変えても、評価の基準はそのままだからです。結局、「型通りの美しい志望理由」を述べた学生が評価されて合格し、「美しい退職理由」を述べて去っていきます。

 

◆学校の先生も同じことで悩んでいる

 部外者である私に協力を求めたのは、これが理由ですね。

 そこで、本人も気づいていない「本当の志望理由」の掘り起こしを試みました。大学での学問、希望する職業を志した原点は人生のどこにあったのか、実現したい理想は、最も大切にしている価値観は…などをテーマするワークを行いました。

  

 長くなってしまったので、続きは明日