55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

地方移住を考え直してみる

テーマ「地方移住に何を求めるのか」

 お盆ですね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 大人になってからは「帰省」が不要な人生でした。そのため、盆や正月に夫婦それぞれの実家を訪問しあうという経験がありません。

 友人たちは「帰省しない」「帰ってくるなと言っていた父が亡くなったので帰省する」「帰省するが実家には泊まらずホテルで過ごす」などの選択をしています。

 その中に「帰省しない代わりに家族で都心のホテルで数日過ごす。緊急事態宣言中、仕事を休んで3食作り続けてくれた奥様へのご褒美」という粋なご主人もいます。

 地方出身のご主人と結婚した東京生まれの奥様達は、御主人の実家に帰省することを真剣に恐れていました。

 青森での一件(張り紙ですね)があって帰省を中止した夫婦もいますし、帰省を主張するご主人に困り果て、例年なら自家用車で帰省するが、今年は新幹線にしてと懇願している奥様もいます。

 ◆目次

 

田舎は排他的なのか

 否定はできません。

 ただ「排他的な発想をする人」は、田舎にも都会にもいます。例えば、テーマを「出身地」とする排他的発言は、田舎・都会関係ありません。私自身は東京出身なので、転勤先で「東京もんが…」という言葉を浴びることは現実にありました。念のためですが、初対面の人からです(笑)。一方で、地方出身者を見下す都会人もいます。

 排他的な発言のテーマが「性別」「年齢」「職業」という「本人にはどうにもできないこと」になることもあります。

 公務員時代、チームの最年長は私でしたが、リーダーを若手の女性に任せ、ある地方自治体の市長プレゼンを行いました。結果は却下。理由は「年下の女の言うことを聞くのは気に食わないから」(笑)。私自身は、公務員から民間企業に転職した時、初対面の方に「元公務員か、使えるの?」と言われたことがあります。東京都内の話ですけどね(笑)。

 

排他的な発言の背景

 排他的な発言の背景にあるのは、封建的な価値観です。優先するのは「年長・男性・血縁」という価値観。いわゆるゲマインシャフトですね。そして、この価値観を否定する可能性が高い人を排除しようとします。

 例えば「勉強ができる人」「仕事ができる人」「自分より収入が高そうな人」「自分より頑張っている人」「自分よりカッコいい人」「自分より地位が高い人」…要するに、封建的価値観では手に入らないものを持っている人が排除の対象になりやすいです。そして、地元に残って地域や親から受け継いだものを守ることに自己の存在を見出している人が攻撃者になりやすい…というのが、私の観察結果です。

 私的一般論に過ぎませんが。

f:id:ojisann52:20200812062802j:plain

排他的な人に出会ってしまったら

 私は、表面的には逆らわずヘラヘラしていました。場合によっては詫びたり、反省の弁を述べたこともあります。もちろん、心身のダメージはそれなりにあります(笑)。穏やかではない感情もわきます。

 それでも、その土地の自然、そこで暮らす人々への敬意を大切にしました。

 排他的な人は都会にも田舎にもいる。この人は、この土地の象徴でも代表でもない。ボスかもしれないが、実はノイジーマイノリティの一人に過ぎない。それでも、彼の主張がそれなりの重さを持ってしまうのは、周囲の人も彼も、そういう価値観の中で生活し月日を重ねてきたから。また、その価値観によってこの土地が守られてきた部分もあるから。だから、周囲の人々はサイレントマジョリティーにならざるを得ない。それは、みんな矛盾を抱え悩んでいるから。

 だから、一人の人、一つの発言で、その土地とそこで暮らす人全てを否定する必要はない。自然とそこで暮らす人への敬意を持ち続けよう。そんな風に考え、日々を送っていました。

 つらいことがあっても、その土地のせい、地元の人々のせいにしない。あくまで「その人の問題」。そして「田舎か都会か」という発想から離れるようにしていました。

 なぜなら、それ以上に、素晴らしい人がたくさんいて、たくさんのことを学んだからです。

 

田舎暮らしに憧れる方へ

 とは言え、できれば排他的な発言を浴びたくはないですし、そういう人と出会いたくもありません。

 そういう人と出会って、私の中の排他性が表面化するのも嫌です。

 となると、人間関係からは距離を置きたい…。そう考えて、やっと自分の求めていることがわかりました。

 私は、田舎の支え合う暮らしとか、温かい人間関係を求めているわけではないのです。それは、私が苦手とする分野(笑)。

 私が田舎暮らしに求めているのは「自然の美しさ」なのです。四季折々の景色の移ろいを感じながら森の中を散歩する。朝起きてカーテンを開けると緑が目に入る。窓を開けると自然の風が吹き込む。そんな暮らしですね。

 だから、軽井沢を求めるのでしょう(笑)。

 また沖縄暮らしから東京に戻ると、自律神経が痛んでいて入院が必要だったのは、沖縄の自然の恵みを浴び続けていたため、仕事上の人間関係の難しさを自覚できなかったからです。だから、沖縄から離れた途端、傷んでいた心身が表面化のです。

 田舎暮らしや地方移住をお考えの方。求めているのが「人間関係」なのか「自然と触れ合う暮らし」なのか、よく見極めてください。ちなみに、私が求めているのは自然です。となると、地方の郊外都市で暮らしつつ、田舎に遊びに行くという選択の方が無難のようです。

 

 明日は、久しぶりに森林浴ドライブに出掛けようかと思います。

 もちろん、車外には出ません(笑)。