
少し前、「半沢直樹」というドラマがヒットしました。
原作は池井戸潤氏の小説で、原題は「俺たちバブル入行組」です。
ちなみに、池井戸潤氏は、私の一つ上。ただし慶応の文学部~法学部の卒業なので、昭和63年・24歳で銀行就職でしょう。
私は一つ下で大学院まで行ったので平成元年・24歳で就職。
妻は学部卒で平成元年・22歳で就職。
バブルと言われたのは平成元年からです。したがって、半沢直樹と同い年なのは妻になります。その妻ですが、バブル入社世代の女性社員唯一の生き残り。
さてさて、バブル世代は、給与などの恩恵を受けているだろう…と言われますが、どうでしょうか。
たしかに、就職では、後の氷河期よりは恵まれていたと思います。ただ、バブル期と言えど新人初任給は、その後30年と同水準です。給与面で恵まれていたわけではない。
接待費があったといわれますが、新人が使える接待費はない。私の場合は、接待費が使える上司の「アシスタント、かばん持ち、運転手」として銀座とか料亭とかを体験しています。ただ、これ「仕事」なんですね。なぜなら、当時のお仕事は「銀座・料亭・ゴルフ場・マージャン卓」で決まることが多かったから。
そこで、銀座・料亭のマナーとか、接待の作法を学びましたが、そんなものは今は役に立ちません(公務員に転職したのでなおのこと)。
やがてバブル組は溢れるわけで、となると転職・早期退職という選択が迫られます。
のちの氷河期世代の状況と比較するならば、就職機会という面では恵まれていました。しかし、給与・やりがいという意味では周囲が思うほど…です。始発出社の終電帰宅というブラック労働で、女性が結婚後も働き続けることは一般的ではありません。
という、こんなことを書いているのは、先日、旧知の方から「私の連絡先を○○が知りたがっているけど、教えていいか」という連絡があったため。
○○さんは、知っていますけどそれほど親しいという関係ではない(と私は思っています)。共通点は、平成元年就職組ということくらい。ポイントは、「教えて欲しくないけど、○○さんはなぜ私の連絡を知りたいのか」です。
○○さん、現在は雇用延長で働いているそうです。
で、それがしんどくで、年度末で辞めようと思っているとか。でも、ここでやめると収入がなくなる。年金貰えばいいじゃんと思うのですが、それだと目減りする。
風の便りで、早期退職した私が、餓死するも路頭に迷うこともなく、信州移住してリモートで働いていると聞いて…だそうです。
しらんがな(笑)
小説「俺たちバブル入行組」に描かれているのは、バブル就職組が抱える悲哀なんです。念のためですが、各世代ごとに悲哀があると思います。その中で、バブル組の作者はバブル世代の悲哀を描いたということ。それは、就職は後の世代に比べると恵まれていたけれど、内定を複数ゲットするという恵まれた状況だったけど、内定辞退してコーヒーを掛けられたこともあったけど、入ってみると24時間営業だったけど、でもきっと恵まれていたのでしょう。
しかし、年次を重ねるといろいろある。バブル世代が組織のボトルネックになっている場面もある。何となく風当たりも強い。
で、私は50歳こえて転職×早期退職しました。
ま、私の場合、バブル組だからよりも、組織で働けないダメ人間だったことで転職・早期退職に至ったという方が正確です。公務員から民間への転職~再就職と進んだ私は「負け組」でありと嘲笑されても仕方ないです。
でも、そんな私を嘲笑した○○さんに連絡先を教えるほどお人よしではありません(笑)。また、「雇用延長したけどつらいから辞めたいと言っている」という話を聞いて、○○さんを嘲笑するような人間になりたくないです。
というわけで、この話はここで吐き出して完結したいと思います。
ちなみにですが、バブル世代が恵まれていたのは社会制度です。
私の大学初年度納入金は、私大で60万円ですが、妻は120万円。
平成元年の消費税は3%で、社会保険料は今より安め、ボーナスは全額もらえました。
その最後が、バブル世代だったと言えます。
つまり国民の幸福は、景気ではなく社会制度で決まると言えます。
政治家の質と能力が、国民の暮らしを決めると言ってもよい。
衆院選、投票しましょうね。