55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

日々雑感(公立学校にネーミングライツを持ち込む)

 

 野球場をはじめ、スポーツ施設や文化施設の多くには企業名がついています。

 ネーミングライツですね。松本市内にもたくさんあります。

 どこかの自治体では、歩道橋まで募集したことがあります。

 年50~200万円程度だったと記憶しています。売れるのかいな…と思いましたが売れました。ただ、地元の建設業者が多かったと思います(地元の建設業者…)。

 

 昨日、ダラダラとしていると昔の同僚からメールがきました。

 その内容なのですが…、公立の小中学校にも「ネーミングライツ制度」を導入するために本格的に動き出しているの知っている?? という内容。

 これなのですが、現役時代に検討されそうになったことがありました。個人的には反対で、検討も見送りになったと記憶しています。が、復活したのか…。

 

 たとえば、長野県立エプソン松本深志高校になります。

 この場合、地域を代表する企業ですし、ネーミングライツの収益で校内のネット環境などを整備することも考えられますから、やや「あり」です。

 しかしですね、東京都立電通日比谷高校ってどうですか?

 港区立au九段小学校とか、世田谷区立paypay千歳高校とか。

 

 これですね、もちろん学校は収入を得て施設の修理・整備、教育活動の充実をはかることができます。でも、公立学校なのですからそれは教育予算・税金で負担すべきもののはず。つまり、ネーミングライツを導入せよということは、国家として教育には予算は出さないよ、投資をしないよという宣言なのです。

 

 たとえばですが、電通高校の卒業生が、後々博報堂の入社試験を受けるとなったら…、キリン高校の卒業生はサントリーの採用試験で不利にならないでしょうか(履歴書に書きますからね)。

 まぁ、電通などの大企業だとそういうことはないと思いますが、地方の小さな公立学校だとどうでしょう。

 命名権を買った企業・個人が教育に口を出すこと、影響を与える可能性は、リスクとして生じます。教育の中立性が保たれない可能性ですね。

 今でも、男子校・女子校を共学にしようとすると、OB会・OG会が反対運動を繰り広げます。ネーミングライツ企業のオーナーがOB会の幹部だったりすると、話がややこしくなります。学校評議員ネーミングライツ企業のオーナーが入って来る可能性もありますね。

 都会×大企業だと「金は出すけど口は出さない」が可能だと思います。

 地方×オーナー企業だと、…どうでしょう。

 

 あとは、命名権を得た学校と、そうではない学校が混在することになります。

 競争意識が強い人が地域・保護者などに存在すると面倒ですね。

 何より、自分の子供が入学した学校をビジネスの対象と考える保護者が存在した場合どうなるか…。

 東京都立フジテレビ新宿高校は、ネーミングライツ企業のトラブルに対しどのように対応したらよいか。

 

 100歩譲って、ネーミングライツによって学校も稼ぐという発想を認めたとしましょう。でも企業視点では、そこにメリットがないと参加しないでしょう。もちろん、中には「命名権を買っても名前は出さなくてよい」という企業もあるでしょう(そういう事例は実際にあります。施設の一部に企業名が入っている事例も。ただこれはネーミングライツというよりも寄付者を明示するという意味の方が強いです)。

 でも、そういう企業は少ないと思います。そもそもですね、長野県立エプソン松本深志高校になった場合、校名変更にかかるコストで収入が飛ぶかもですね。

 

 公立学校にネーミングライツが導入されるということは、政権与党と関係官庁が、教育にはお金を出さないと宣言したと理解してよいです。穿った見方をすると教育もすべて私立優先ということでもあります。要するに、教育にも競争原理と商業主義とを持ち込むことが教育レベルを高めると信じているのですね。ちなみに、アメリカの公教育はそれで失敗しています。

 

 公立学校のネーミングライツ導入に賛成が昭和脳なのか、反対が昭和なのか…、そもそもそんなことにエネルギーを費やすことが昭和脳のような気がしますが(笑)、ま、今度高校生にきいてみます。探究学習のオープニング教材にしてもいいかも。

 こういう話題が動き出すのは、参院選前だからでしょうか…。