
県知事さんが、国際交流の周年記念イベントをトップセールスで決めてきたという報道があります。報道で流れている情報はここまでなので、本当のことはわかりません。
疑問に思ったこと、思い出したことがあります。
大きな周年イベントってのは、数年前から準備が始まります。
予算・日程・出演者・会場・内容などの決定からですね。とくに会場・出演者はスケジュールを抑えないといけません。打診の打診から始まり、正式契約までは結構な手間暇がかかります。
疑問を感じたのはこの点。来年10月開催だそうです。1年を切っていますね。
実施の公表が1年前ということは普通ですけど、これから議会で承認を取って出演者が決まるってのは遅いというのが個人的見解。この周年イベント、元々予定していた企画はなかったのか?? というのが最初の疑問。
考えられるのは、周年イベントとしての重要性や規模感に高い優先性はなかったのではということ。ある程度内定していた企画はあったと思いますが、それは長い準備期間や大きな予算を必要とするような規模ではなかったのかもしれません。よくあるのは「公式式典×民間交流」のセットですね。
それがひっくり返ったということなのかもです。なかなか(笑)
思い出したのは同様の経験。それも音楽系のイベントでした。
県民会館などの音楽ホールなら、クラシックでもPOPでも一定の予算内で収まるのです。しかし、会場が「屋外・公園・球場」となると会場設営だけで億になります。音響・照明・舞台・演出用の機材など全部「持ち込み」な上、設営・音響チェック・リハ・撤収で数日は必要。
そもそも、コンサートシーズンである10月に今から業者を手配できるかということもあります。音楽業界は「騙された方が悪い」という部分があって、素人が手を出すと言い値でやられます。予算も半分はプロダクションの取り分になるわけで、実施まで1年を切っている・しかも開催日まで決まっているとなると、値上げする理由はあっても値下げする理由はありません。また、ネット情報にある予算額(2億8千万円)で全部請け負ったとしても、プロダクションの儲けは1億ちょっとにしかならないわけで、しかもこのイベントに持続性は期待できません。リスク大きいです。
このイベントは、当然企画会社への外部委託になるでしょう。そこから下請けが伸びていくことが予想されます。予算のほとんどは手数料で消えます。
ということが、ある地方勤務時代にあって、上記のことを内々に上司に告げると、その上から呼び出されて「お前がやれ」と言われたのはなかなかの悪夢でした。
ちなみにですが、この予算だとベルリンフィルとか、ウィーンフィルとかでも余裕です(あくまで予算としてです)。交流国のオーケストラを招待して音楽ホールで演奏するのもあり。また、屋外でのコンサート(ベルリンフィルやボストン交響楽団が夏に実施しているようなもの)でもオケならば、会場設営の経費は格段に下がります。松本市が本拠地の「サイトウキネンオーケストラ」は、設立当初「日本文化のアイデンティティーの一つである奈良県を本拠として実施計画が進んだ」という由来もあります。あくまで予算面だけですが、サイトウキネンオーケストラでも可能でしょう。
このコンサート、国家レベルの交渉ではなく、自治体レベルの開催です。
知名度の高いアーチストが参加してくれるといいですね。
もちろん一定数の集客は期待できます。予算よりも大きな経済効果は期待できるでしょう。期間中「天気が良いこと」「3億円近い予算で実施する音楽イベントのステージがステージトラック」にならないことを祈ります。

これがステージトラック。
トン数などによりますが、1台15万円から30万円。
30万円×10台×5日=1,500万円です。