一昨日の松本城
原稿が予定通りに進んでいるせいか、少し心に余裕があります。
一日を「朝・昼・夕・夜」と4分割して、最低3枚ずつ書くと決めると結構進みます。もちろん、書いた原稿を翌日見直せばカットしたり、没になったり、書き直しになったりもするのですが、それは書いたからできること。まず書いてみる、書いてみると考えが深まるというマインドで取り組んでいます。
振り返ってみると、子供時代は転校が多かったり、大学院まで行ってみたり、転職したりと、落ち着かない、そして人よりも理解や決断に時間がかかる人生でした。
私なりには全力疾走しているのですが、順位はビリって感じです。
早期退職生活も、早期退職生活を全力疾走しようみたいな力みがあったような気がします。
で、5年目の今、そういう力みがやっと抜けてきたような気がします。
マインドの変化としては「世間から取り残されてもいいじゃない」です。
仕事柄「世間の動向・変化・進歩」にはアンテナを張り巡らし、最新の情報を学ぶことを意識していました。昔OKだったことがこれからダメになるわけで、人口減少とあわせた仕組み作りを常に考えていました。
早期退職して思ったのは、そういう意識で蓄積してきた学びを無駄にしたくないということ。無償の学習支援に誘われて参加したことや大学に再入学したのは、学びを錆びつかせたくないという思いが強かったです。
でも、最近そういう思いから解放されつつあります。
日々感じるのは、自分の学びが錆びついていくこと、学問の世界の進歩についていけないこと…。同世代の研究者の論文を読んでいると、彼らが私の手の届かない知の境地にあることを実感します。
そんなわけで、ま、私は私のペースで生きていけばよいですし、知の進歩から取り残された人間であってもいいじゃないか…というが現在地。
肝心なのは自分の満足なわけで、人の幸福や社会の進歩に貢献するとかそういうことはもう考えなくてよい。それより、おいしいパンを焼くことの方が知的好奇心を刺激します(笑)。カレーや漬物作りも同じ。
日本や世界の問題を解決することも探究学習ですが、信州の恵みを食卓に置くことも知的探求ですね。デスクワークよりキッチンワークの方が楽しくなってきた今日この頃です。