冬のわさび農園
先日、公務員時代の同期から連絡がありました。4歳下です。
転職、できれば早期退職したいそうです。
早期退職して「あの人はいまどこに状態」だった私の消息が、少しずつ広がっているそうで、「何か楽しそうに暮らしている」という尾ひれ(?)もついているようです。
ま、楽しそうに暮らせるまで4~5年かかっているんですけどね。
2人のお子様も社会人になった、奥様との離婚も成立した…となるともう仕事もいいかな…という心境だそうです。
念のため、離婚は奥様からの申出によるもので円満離婚だそうです。ただ、奥様は実質専業主婦だったはずで、奥様の暮らしはどうするのかなという素朴な疑問は残りましたが、そこは触れず…。
さて、どういうアドバイスをすればよいですかね…。
聞かれたのは早期退職後のリスク。
これはお金に集約されます。年金受給までの期間をどのように暮らすか…。
収入をいかに得るかも大事ですが、支出をいかに減らすかも大事。
たとえば、家族4人で暮らすために建てた自宅で一人で暮らし続けることは、意外とコストがかかる。要するに広すぎるわけで、これが生活サイズを小さくすることの阻害要因になりがち。
思い切って売却し、自家用車なしで暮らせるより利便性の高い都心部のマンションに引っ越すとか、売却価格を生活費に転換するために不動産価格の安い地方都市に移住するとか、自宅を賃貸に出してその収入を住居費にあてるとか…。
彼に伝えたのは、ハローワークとか行ってもスキルを活かせるようなお仕事は期待できないよということ。
ネット上にある転職サイトに登録しておくこと、転職や地方移住系のイベントがあったらのぞいてみることが大事。
あと、向こう1年は辞めずに続けて、続けながら「辞めた後の暮らしの準備をすることが大事だよ」…と伝えると、しばし絶句してしまいました。
たぶんですが、プライベートなしんどさが早期退職の要因として強いという感じでした。それであれば仕事(収入)は継続した方がよい。そして、彼がもっている人脈の中に「転職先」があればそれを見つけた方がよいのでは…というのが個人的見解です。
大学卒業して公務員となり、定年まで勤務することを疑っていなかったタイプの人です。そういう彼が退職・転職を考えるというのは精神的にはかなりきているはずで、ただ衝動的・現実逃避的に退職するのは危険なわけで、アドバイスより傾聴とケアの方が必要な感じでした。
とりあえず、衝動的な退職を防止するために「仕事しながら次の準備をする」という何とも曖昧でモラトリアムなことしか言えませんでした。でも「辞めてから考える」「早期退職して初めて気づく」は危険というのが個人的経験。
折角持っている不動産ですから、売却するのもよいのですが、これを収入源にすることも考えた方がよい。いずれ売却・賃貸を高値で実現するためには「急がない・焦らない」ことが重要なわけで、相談にはいつでも乗るので向こう1年は仕事を続ける前提で準備をした方が…というのが私の結論。
理想は、1年続けているうちに早期退職を辞めよう…と心変わりしてくれることなんですけどね。