55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

会社でも地域でも対立というものがあって

 

地方暮らしで知ること

 もう40年以上も昔ですが、東京から関西に引っ越し・転校しました。

 東京の人間が関西文化圏に行きますと、なかなか敵視されます。甲子園の一塁側アルプススタンドに巨人ファンが一人いるような状況とでもいうのでしょうか。

 これは、巨人ファンがなぜ一塁側のチケットを買ったのか…となりますが、親の転勤で転校してきて、なんで東京の人間が…と言われるのはなかなかつらかった覚えがあります。ちなみに、私の血の半分は関西人でして、私自身は、関西に行くことを結構楽しみにしていました。

 ただ、そのように「敵視」するのは一部の人に限られます。そうこうしているうちに、鈍感な私も気づくことがあります。対立している地域ってあるんですね。○○町と△△町とは、昔から仲が悪いみたいな。対立する町同士の恋愛は、ロミオとジュリエットみたいになってしまうという…。そういう人が東京からの転校生を無条件で適する傾向が強いのです。

 

あんまり東京では聞かない…

 杉並と世田谷とが仲が悪いという話は…あまり聞きません。

 しかし、地方に行くと、隣り合っている町同士が仲が悪い、対立関係、負けたくない…というそういう伝統的な関係性があるようです。そういえば、ここ長野県でも、「長野市vs松本市」みたいな構造はあるそうです(笑)。

 これは、ある種の文化でもありますから、それを尊重することになります。ただ、東日本大震災の復興では、結構しんどかったです。避難所から仮設住宅への入居を、「地域ごと」にしたのは、もちろん阪神淡路からの教訓・孤独孤立を防止するということが大きいのですが、「対立関係にある地域の呉越同舟を避ける」という意味もありました。そのために、入居の順序が早くなる・遅くなるという事態も生じましたが…難しいですね。

 

地域おこし協力隊のことで

 友人のお子様が、地域おこし協力隊としてある自治体に赴任したそうです。ところが、今月いっぱいでやめるとのこと、つまり1年で退任するそうです。そのことで友人から相談を受けました。

 友人の話だけだと、「間接情報×親目線バイアス」があるので何とも言えません。言えませんが、よくあるパターンにはまったと推測できる状況はありました。

 たとえば、赴任したA町で、観光客を増やそうとします。しかし、A町の観光資源だけでは少し足りない。そこで、隣接するB町・C町とあわせた観光コースを提案したとします。昔あった「大阪・京都・神戸・三都物語」みたいなヤツですね。

 ところがこの案が没にされる。理由の説明はない。

 真相は、A町・B町・C町は、あまり仲良くないんですね。もちろん、そういう感情にこだわっているのは一部の人なのですが…。でも、そういう人が地域の顔役にいると、新しい提案は反対される。でも、新しい観光の形を作って、お客さんを増やせという要求はくる。こうして地域内の対立に挟まってしまう…というのは、地域おこし協力隊のトラブルによくあるパターンです。

 誰が悪いわけでもないんですんけどね…。

 

こうしたトラブルを防ぐための方法の研究もあります

 地域おこし・町おこし・起業などを専門にしている方もいます。で、地域の対立に対してどのように対応するかというと、大きく二つ。

 ・対立に巻き込まれないように、まず地域の一員として認めてもらうことから入る

 ・対立に拘らない人々でチーム組んで、地域を変えていく

 これは、どちらも正解です。ただ、地域おこし協力隊=個人で地域に入る場合は、前者の方が長持ちする傾向があります。これは、社会人になって転勤・異動先でどうふるまうかに似ていますね。

 上司からのミッションは「お前の役目は地域を変えること」ですが、それを実現するには「地域内の対立に巻き込まれないこと」。東京の上司からは睨まれますが、まず自分を守らないとミッションまで進めないですから。

  

 地方勤務で、そのことに気づくまで、身を守るようになるまで、時間はかかりましたし、失敗もたくさんしました。

 今は、ご本人である友人のお子様の4月からが心配です。

 何も決まっていないとのことなので…。