◆加点法・減点法
人の評価が、「減点法」になって久しいです。
とにかく、ミスが許されない、失敗できない、1回の失敗ですべてを失う…というあまりよくない方の緊張感が強いられる環境にいることが多かったというか、世の中がそういう価値観に傾きつつあると感じていました(個人の感情です)。
サラリーマン=月給が決まっている場合は、月給という基準に対して減点法というのが評価の発想です。なかなか厳しいですね。
で、今は早期退職し、「無職×非正規労働(パート従業員)」となりました。
こちらは、「加点法」なんですね。働いた分だけ、書いた分だけが収入です。
収入を増やすには、「受注を増やす×単価を上げる」しかありません。
◆早期退職して身の丈を知る
加点法の方が、自分に対する評価がはっきりとわかりますね。
どんなお仕事が、どんな単価で、どれくらいオーダーされるかで、はっきりとわかります。「そうか、私の価値って、そういうことなんだ」というのが透けて見えます。
肝心なのは、そこで、「もっと儲けよう」とか思わないことと考えています。
ライティングのお仕事って、稼ぐ人はすごいですね。サラリーマンの夫の月給よりも稼いでいる在宅ライターの奥様とかいるようで、そういうことを聞くと、自分なんかまだまだだな…と思うのですが、それが「減点法」です(笑)
◆早期退職したら身の丈、等身大の稼ぎに感謝しつつ
早期退職した年の11月にご縁をいただき、12月にはじめて原稿を書き、翌1月に初収入を得ました。1年目は約50万円(年収)です。
2年目の今年は倍になりました。もちろん、勤め人である妻や娘の年収と比べるとみじめな金額と言えるでしょう。家族を養うのは不可能です。ただ、自分の書いた文字がお金になる…というのはうれしいものです。また、お金以上に「学びの機会を無料でいただいている」「お金を頂きながら学んでいる」というのが実感です。
たぶん、私はそういうことがうれしいのですね。「先にお金があって月給以上に働け!」と言われるよりも、「やったことに対して、後から評価とお金とがついてくる」方が性にあっているようです。
それが、加点法の発想であり、自分の身の丈であり、それを受け入れることで等身大の自分を知ることにつながります。
◆3年目の目標は…
早期退職した直後は、「年間50万円くらい稼げるといいな」とブログに書いています。無職でも、税金・年金などがそれくらいかかるのです。で、1年目はこれが目標で、何とか稼げました。
2年目の目標は「毎月収入があること」。おかげさまで、これも何とか達成できました。
年を越すと3年目に入ります。できれば、60歳をこえても今のお仕事を続けたいと思っています。そのための、実力と信頼とを積み重ねるのが3年目の目標。特に金額的な目標はありません。それよりも、目の前のお仕事を頑張る、お仕事から学ぶ、学んだことをお仕事に還元するという循環を作りたい…と考えています。
大きな目標とか、向上心とか、妻より稼ぐとか、そういう意識は持たないようにと思います。
「身の丈を知る、身の丈の稼ぎに感謝する、身の丈の生活をする」。
それが「早期退職×文化的なビンボー生活」の楽しみかもしれません。