◆松本に移住して1年3か月経ちました
コロナ禍ですから、そんなに頻繁に出かけるわけではありません。
それでも、少しずつどこに何があるかがわかってきました。
最近は、カーナビをセットしなくても、目的地に行けるようになりました。渋滞回避ルートも覚えました。特に、白馬に行く最短ルートがわかったのは大きな収穫です。
そうこうしているうちに、松本の暮らしが本当に心地よく感じるようになってきました。
◆心に余裕がある時に暮らした土地には愛着が生まれる
東京生まれで、やはり東京にいると落ち着くというか、ホッとします。でも「住む」という選択肢には入らなかったのですね。なぜ…と考えると、やはり忙しかった時代、心に余裕がなかった時は、暮らしている町の記憶が薄いのです。
東京で思い出すのは、通った高校・大学があった街で、そこなら暮らしたいと思います。「暮らした町としての記憶」があるんですね。
少し変則ですが、忙しかった時代の休日を過ごした志賀高原、安比高原、越後湯沢はよく思い出します。沖縄だと那覇よりも、沖縄北部の名護・本部・今帰仁・大宜見の記憶の方が鮮明。
そんなこんなを考えると、早期退職して(お金以外)余裕がある今の暮らし=松本暮らしに愛着がわくのも自然なことなのか…と思います。
◆痛風発症を機に懸案事項が解決してくる
先月痛風を発症しました。さてどうするかと考えた時、いきなり「信州大学医学部附属病院」に行くほどのことでも…です。で、あらためて住まいの周辺を見直すとマンションの真裏に病院(と薬局)がある。徒歩1分。電話予約制なので待ち時間も不要。
診察を受けると、とても丁寧で良心的。
知らない町、知り合いのいない町で暮らそうとしたとき、不安なことはいろいろありますが、その一つが病院。この不安が解決しました。
いきつけのパン屋もできました。好みの食堂を見つけて通ううちに店主から声を掛けてもらうようにもなりました。秋に少しリフォームします(給湯器交換・断熱)。おいしい野菜と豆腐を見つけ、浅漬けを自作するようになりました。
「医食住」が揃ったのですね。病院・食事・断熱(笑)。
すると、何だかとても安心しました。懸案事項が解決したんです。
◆余裕を持つことが暮らす町への愛着の根源?
松本で暮らすようになったのは偶然の重なりに過ぎません。北杜夫が好きで旧制松本高校を見に来たことがあったくらい。でも、住んでみると、とても心地よいです。
私にとって必要なものが揃っているんですね(笑)
そのことに気づけたのは、心に余裕があるから。余裕がなければ、私にとって必要なものの存在に気づけなかったはず。
暮らす町との付き合いがうまくいくかどうかは、実は自分次第(笑)。
それは、やはり「余裕」を持つことですね…。
(東北で老後を過ごそうと思って、住まいも購入して、
でもそうならなかったのは、人生で一番余裕のない時代だったからもしれません。
人生の分岐点は、あとからわかるんですね)