55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

早期退職してしばらくすると、早期退職した本当の理由がわかってくる

 

早期退職前にあこがれていたのは…

 夏休みが終わらないことですね。

 平成一桁頃までは、「夏休み+土日+有給休暇」を足して10日くらいの連続した休みが取れました。それ以降も、お盆にしか休めない人の代わりに、私がお盆に出勤(留守番)することにして、混雑とお盆料金を避けることができました。やがて、お盆にしか休めないというルールができ、そうなると前後に有給休暇を取ることも難しく、実質夏休みは短くなりました。

 そんなこともあり、子供じゃないのですが、永遠に夏休みが続くことに憧れました。

 

早期退職して「夏休みが終わらないこと」は実現できました。しかし…

 その前に、「夏休みが始まらないです(笑)」。

 今月末も〆切があり、そのために1日あたりのノルマ(原稿書き)があります。毎日コツコツと進めるしかないわけで、特に夏休み…という気分でもありません。

 つまり、お仕事がない時期が「お休み」なわけで、こういう「お休み」というのは、うれしいような、不安なような、そういう複雑な気分でもあります。世間の「夏休み」期間中も、「お仕事」があることはとてもありがたいわけですが、切り替えが難しい。  

 高校・大学・社会人からプロ野球に進んだ新人選手が、休みなく続くペナントレースを戦い抜くことが難しいと言われることを体感します。

 

時間が経って、自分が早期退職した本当の理由がわかってくる

 いわゆる「振り返り・リフレクション」が自然と進みます。早期退職前と少し思考回路もが変わります。何よりも現役時代のいろいろを客観的に見直すことが意図せずできるようになります。

 すると、忘れていた記憶がよみがえったり、その時はわからなかったこと、気づかなかったことが、意識化・言語化できるようにもなります。そうすると、なぜ自分が定年退職まで素直に働くことができなかったのかも、その背景にあった複雑な思いがほぐされてきます。要するに、道が二つあって、その時の選択の積み重ねなんですね。

 そういう人生の岐路、現在の自分を決めた瞬間がわかってくるというのは、完全に「しくじり先生」の世界です。なかなか、ほろ苦いですね(笑)。

 

担当業務はやや特命的なものが多かったのです

 一言でいえば、「現在は問題になっていないが、放置し続けると確実に大きな社会問題に発展すること」「現在は必要ではないが、確実に未来のニーズとなること」です。

 これがですね、なかなか理解を得ることができないのです(笑)。

 特に「市民(有権者)は求めていない」と議員さんに言われます。

 まぁ、現在の世の中の仕組みを少し変えることになりますから、そこで口利き(利権・票田)を失う人がいるってことですね。ただし、大物になると「新たな利権・票田」を獲得するわけで、これはこれで現在社会問題化しています(笑)。

 私たち公務員は「試験で選ばれた人」です。ですから、お仕事には永続性があります。一方で、政治家は「選挙で選ばれた人」です。ですから、お仕事に永続性はありません。本来は、「試験で選ばれた人間×選挙で選ばれた人間」が協働して市民の暮らしを多面的に捉え、幸福実現に取り組むべきなのですが…、小泉内閣以降、永続性のない発想が先走りし、これが政策として優先され、新たな利権が生まれるようになりました。

 現在のいろいろを見聞きすると、「あれってそういうことね」と当時の同僚と笑い合うこともあります。「裏が取れた」って感じです。

 

 という、やや暗い話題で申し訳ないです。

 早期退職して3年目の夏、そういう世界から離れてよかったと思いつつ、そういう世界でなければ…とも思います。そして、そういう世界を浄化できなかったことを悔やみつつ…という、そんな心境です。