◆早期退職後のマインドセット
「グレー」「曖昧」「ファジー」「テキトー」ということでしょうか。
別な言葉で言えば、「白黒はっきりさせない」ということですね(笑)。
最近「正解がない」とよく言われますが、それは「白黒はっきりさせること=正解と不正解とを恣意的に決めることから離れる発想」と言い換えてもよいかもしれません。
「婉曲」、つまり「断定しないこと」とも言えますね。
◆都会暮らし、田舎暮らしの共通点
「東京の人は冷たい」と言われます。
そのココロは何かというと、必要以上に人間関係を濃くしない…という知恵。
「境界線をこえないこと」が大事です。
ちなみに、京都時代に学んだのは「境界線をきっちりしない」(笑)
たとえば、自宅の前を掃除する時、自宅の前だけをきっちり掃いてはいけない。自宅前だけをきっちり掃くと、隣家との境界線が見えてしまう。それは不親切。
隣家の前も少しだけ掃く。隣家の前を全部掃くのはおせっかい、やりすぎ。
境界線を少し越えて掃くのが親切。
東京は「境界線の手前で撤退する」、京都は「境界線を少しだけ越える」。
手法は異なりますが、「境界線を曖昧にする」「白黒つけない」ことで関係性を維持するのは共通です。
◆コロナ禍でどう生きるか
白黒はっきりさせたい人には、生きにくい世の中だと思います。
経済優先か、医学優先かみたいな議論もいまだに続いています。
医学的・科学的には「100%治る薬はない」「100%効果があるワクチンはない」はずです。それはコロナに限らないわけで、ここに白黒はっきりさせることを求めても報われるもの、納得できることはあまりないでしょう。
白黒はっきりさせたい人にはストレスの多い世の中です。
俗に言うクレーマーの主張も、「はっきりさせろ」が増えています。これを、曖昧にやり過ごすってのが難しいのですけどね。
◆退職後・老後の経済的不安とは
収入が年金だけになった時、暮らしが成り立つかです。
変な話ですが、たとえば70歳で寿命が来るなら、経済的不安はかなり減少します。
問題は、いつまで自分が生きているかわからないこと。しかも、長生きには健康リスクが伴います。お金がかかりますね。
いろいろ考えると、自分自身の存在だって自分ではどうすることもできないわけで、それをうけいれるしかないですね。ここまでくると、白黒はっきりさせることはストレスにしかならないというのが個人的感想。
早期退職と同時に新型コロナウィルスの感染拡大が始まりました。
この生活は間もなく3年目に突入します。
言えるのは、白黒曖昧に生きること(笑)。これが生存戦略のようです。