◆「岳」という作品が好きでした
ja.wikipedia.org
「山岳小説」にはまった時期がありまして、その流れでこのマンガにも出会いました。主人公「島崎三歩」は、山岳救助ボランティア。北アルプス山中に住んでいて、買い出しには松本市に降りて来る。
つまり、今私が住んでいる街と、部屋から見る北アルプスが舞台です。
◆島崎三歩が遭難者にかけた言葉
全巻持っていたのですが、断捨離の過程で全て手放してしまいました。
そのため、原作で確認できず、記憶で書くことをお許しください。
単独で山に入った若い女性が下山途中で道に迷い、救助を求めました。まだ日没前で、体力もあり、冷静な判断ができました。連絡がつくと、彼女はテントを張り、お湯を沸かし、持参の食糧を口にし、寝袋に入って体力を温存しました。その場所で、救助隊を待ったのです。
そこでふと思うのですね。遭難者らしくないんです。夜になりましたが天気はよく、怪我もしていない、食糧もある、意識も体力もある、というよりも元気。道に迷わなければ自力で下山可能なんです。
その時、救助隊が到着します。彼女は「罪悪感」にかられ、ひたすら謝ります。
そんな彼女に、島崎散歩は「ありがとう」っていうんですね。
救助要請をした後、その場を動かず、テントを張り、食事をして、寝袋に入り、体力を温存してくれた。ありがとうと。
◆感染拡大の中で
新型コロナの流行が始まった2年前に早期退職しました。
感染拡大で社会が混乱する中「出勤なし×自宅生活」なのです。その中で、外出を避け、自宅でお湯を沸かし、自炊をし、暖かくして過ごしています。罪悪感や後ろめたさはそれなりにあります。
しかし、外出を避け、自宅でじっと過ごすことは、感染予防になります。
今できることは、暖かくして部屋で過ごすことで良いんですね。医療関係者が望んでいる理想の生活と言えます。
◆自分の命を守ることは、ひとりの命を救うこと
冬山で嵐に襲われて遭難したシーンがあります。
テントにたどりついたメンバーは、山中ではぐれた仲間を捜索するためテントを出ようとします。ただ、状況は二次遭難の可能性が高いのです。
その時、テントにいるメンバーに、今はテントで待機することが優先なことを伝えます。「自分の命を守ることは、ひとりの命を救うこと」という意味の言葉はここで出てきます。
「早期退職×リモートワーク」の私に必要な考え方と思います。
暖かくして、体力を温存し、感染しないようにする。
感染しないことが、一人の命を救うことになる。
そういう意識で過ごそうと思います。