55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

人の「悪意」をコストという視点から考える

 公務員時代は、クレーム対応も仕事のうち。

 クレームと言っても、悪い意見だけではありません。こちらが気付いていなかったことの指摘などは、とてもありがたいです。一方で、悪意でしかないものも少なくありません。

 

税金、助成金を何とかしたいけど

 極論すれば、脱税する人がいなくなれば、徴税の仕組み、確定申告の手続きなどはもっと簡単になります。会社の会計事務ももっと簡単。

 コロナ関係の助成金も、ズルをする、だまし取る人がいなければ、手続きはもっと簡単にできます。

 ところが、まぁ、現実は「性悪説」での設計を求められます。

 そういう「少数の悪意」が、「全体の幸福度」を下げるのですね。

 

性悪説での設計

 たとえば、助成金を100億円交付するとします。

 そのうち、不正申請が10億円あったとします。よくないですね。

 そこで、絶対に不正申請ができないシステムを構築しようとします。

 その経費が、300億円なんですね。…どうしますか??

 危機管理のシステムってのは、そんなに多くの企業・個人が持っているものでもありません。非常に専門性が高い、知的な領域なんですね。だから、高いんです。

 

クレームの中には「他人の悪意の対処を求めるもの」も少なくない

 一種の義憤なんですね。

 たとえば、子供のための教育費補助を「親が別のことに使っている」。

 となると、教育でしか使えないように「クーポン」にする。となると、クーポンを作らないといけない。その作業は「デザイン」から始まります。また、クーポンは「実質お金」です。印刷・納品までのセキュリティも必要。

 コストという面で言えば、目的外に使用されている金額よりも、目的外の使用を防ぐための金額の方が大きい。

 

システムが複雑になると、「利権誘導」という悪意も出てくる

 クーポンとなると、印刷から対象分野までビジネスチャンスが出てきます。

 私はこれを、「悪意のビジネス化」と呼んでいました。

 社会的地位・立場の高い人が登場し、美辞麗句を並べつつ、権利の主張が始まります。悪意を防ぐためのシステムが、悪意に乗っ取られるのです。

 このような場面で、悪意とせめぎ合いをするとどうなるでしょう。

 正解は、早期退職、もしくは転職します。

 そういうことです。

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         醤油ラーメンは、オーソドックス派です