55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

なぜ人を殺してはいけないか(高校生との対話の前に)

 少し前から「哲学対話」にようなものが流行っています。

 「なぜ人を殺してはいけないか」も、その一つ。

 高校生からの質問にも、同様のテーマがありました。

 

現場では

 福祉系部署で出会うのは「薬物中毒」「アルコール依存症」の問題。

 教育系部署で出会うのは「未成年の喫煙・飲酒・違法薬物」の問題。

 そこで必ず聞かれるのは「なぜ~はいけないのか。」

 子供が飲酒・喫煙で処分されたことに不満な保護者への対応として「常識的にも法的にもダメだから」では通用しない。なぜなら、保護者も対応している職員も成人前に嗜まれているから(笑)。そこで、お酒もたばこもダメな私が呼び出されるという(泣)

 

ある方から学んだこと 

 人間は、自分で考え、決定し、行動する生き物です。

 そこに自由があり、理性があり、人間存在の本質があります。

 しかし「覚せい剤」は、人間から考えること、理性、自由を奪い、人間の本質を喪失させる存在です。

 もちろん、人間ですから、覚せい剤を使用しても「考え・決定・行動すること」はできます。ただし、中毒になると、「考えることは、覚せい剤を使うことだけ」「行動することは、覚せい剤を手に入れることだけ」になります。

 人間は、考えることで自己の主体性を維持しています。

 しかし、中毒になると、覚せい剤が主体となり、自己はその付属品になります。

 だから、ダメにしているのです。

 

「なぜ~してはいけないか」には、↑のように返事しています

 そうすると、処分・入院・治療に納得できない人や、その家族と対話に入ることができました。

 規則の理由に気づいてくれた方も多いです。本人・ご家族が「困っていること」を吐露し始めることもありました。

 とは言え、要約すれば「人間じゃなくなるから」なわけで、言われたご本人は「今おまえは人間ではない」と言われているわけで、決して穏やかな考え方・言葉ではありません。

 

ゴシップ系週刊誌が狙うのは、人間でなくなった瞬間

 芸能人のスキャンダルは「恋愛・飲酒・薬物」が三大テーマ。

 なぜかと言うと、それは「いけないこと」だからという建前になっていますが、

おそらく本音は「そのことしか考えていないのでスキがあり、撮りやすい」から。

 写真に撮られるのは「手をつないでいる」「飲んでいる」「テーブルに置いている」瞬間。つまり、「そのことしか考えられていない瞬間=芸能人・社会人でなくなった瞬間=無防備な瞬間」なんですね。

 

なぜ人を殺してはいけないか

 上記の内容から、高校生の質問に答えてみようと思います。

 ちなみに、「憎しみ」という感情も、「そのことしか考えられなくする存在」です。

 思考を奪うんですね。

 そういうことです。