早期退職時の想定では、仕事をするつもりはなかったです。
昔の仲間のお仕事のお手伝いでもできればとは思っていました。
しかし、コロナでそれどころではなくなりました。
◆きっかけはボランティア
公務員時代に知り合った高校の先生からの連絡。
昨年度から大学入試が変わりました。俗に言う推薦入試が「総合型選抜」「学校推薦型選抜」という形式・名称になったのです。
コロナもあって、現場は多忙×先が見えない状況だったと思います。で、先生から受験生の「志望理由書(いわゆるエントリーシート)」「小論文」を読んで意見が欲しいという連絡がきました。
これは、あくまで知り合い同士、個人的な相談です。で、何をしていたかと言えば、高校生の文章を読んで、二人で「壁打ち」していたんです。
◆高校生に直接会うことになる
そのうち「ワークショップ」のようなものを行ってほしい、行わないと内容がよくならない…となってきました。表面的な表現や語句の修正ではなく、内容を見直さないとどうにもならないってことですね。
そこで「テーマの設定」「問いを立てる」「現状分析」「仮説を立てる」「先行事例を検討する」「仮説の検証」「解決の発想」などの言葉を提示し、システム思考やU理論、デザイン思考などを借りて、ワークを組み立てました。
◆書きあがった小論文やエントリーシートは「KSAVEモデル」で評価する
一般的に、大学受験では「課題発見と課題解決」の流れで志望動機や小論文をまとめます。そこに、今まで先生方・高校生が経験したことのない「創造性・実現可能性・合意形成・倫理観」などの評価軸を持ち込みます。
最初は、ほぼ玉砕します(笑)。
私にも身に覚えがあるのですが、「独自性・個性」を出そうとして、それが合否を左右するという思い込みがあって、そこで迷走するのです。結果「多様性の受容」「実現可能性の高い解決の提案」「倫理・社会規範の意識」などがボロボロなんですね。
ここを修正しようとすると「個性より普遍性」「主観より客観」「思いよりデータ」「解決は、自分の発想より先行研究」ということがわかってきます。
こういうことを「LEGO@SERIOUSPLAY@」などを活用しながら具体化していきました。
◆こんなことをしていたら、それが偶然とある方の目に留まり
現在のお仕事につながりました。
ある教育系出版社の方ですが、その会社がベースにしている考え方が「KSAVEモデル」だったのです。
松本に引っ越しましたが、その先生のお手伝いは続けています。
お仕事も、何とかつながっています(笑)。9月は、ちょっと忙しそうです。
私の場合、自ら求めるのではなく、降ってくるのを待っている方が結果が良いことが多いです。そういうタイプなんですね。
というわけで、新しい教育では「主体性」が重視されますが、昭和生まれのおじさんは「受動的」に流されて行こうと思う今日この頃です。