55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

囚人のジレンマとコロナ禍と

 今日で6月も折り返し。

 松本での暮らしも3週間目。

 早期退職し、世の中から離れた生活も1年以上になりました。

 

囚人のジレンマを思い出す

【前提】

・同一の事件で逮捕された2人の囚人が、互いに意思疎通できない牢獄にいる。

・そこで2人に対し、釈放条件が提示される。

【釈放条件】

自白すれば、司法取引により釈放される。

【釈放条件の例外】

 ①二人とも自白した場合

  ・2人に懲役3年が科せられる

 ②一人が自白し、一人が黙秘した場合、

  ・自白→釈放

  ・黙秘→懲役5年

 ③二人とも黙秘した場合

  ・二人とも懲役1年

囚人のジレンマ

 ①自分にとって最適なこと

 ・「自分の自白」×「相手の黙秘」 → 自分だけが釈放(相手は懲役5年)

 ②自分にとって最悪なこと

  「自分の黙秘」×「相手の自白」 → 自分だけが懲役5年(相手は釈放)

 ③AB二人にとって最適なこと

 ・「二人とも黙秘」 → 懲役1年

 ④AB二人にとって最悪なこと

 ・「二人とも自白」 → 懲役3年

【問い】

 ・「自白」と「黙秘」、どちらを選択しますか?

 

囚人のジレンマ」でチーム作りをしていました(笑)

 民間企業では、最終判断の根拠に「利益の発生」「企業理念との合致」があります。

 つまり、「ジレンマが内在する事業」を「やる」「やらない」の判断とその合意形成は、意外と楽です。

 そこから「公務員」になりました。

 「公共事業」は「ジレンマだらけ」です。「儲からないけれど、公共性・必要性は高い事業」が公共事業なのです。

 そこで「囚人のジレンマ」を使って、「個人の利益と公共の利益との対立」「そもそも公共性って何?」「利益と公共性の境界線」などをシュミレーションしていました。

 

コロナ禍における自粛生活

 日本では、マスクの着用が早い段階で進みました。

 つまり「みんなで黙秘して1年で釈放」=公共の最適化を望んだのですね。

 しかし、1年経過しても釈放されません。

 それどころか、一部の地域で「酒類の販売禁止」「営業時間の短縮」という罰則を伴ったルールが定められました。しかも、ルールを守ることによる利益=補償より、損失の方が大きいのです。

 数は多くありませんが、「ルールを破って営業再開する店」が出始めました。

 しかも、その店は結構にぎわっているのです。

 「みんなで黙秘=1年で釈放」と思っていましたが、いつのまにか自分だけ懲役5年になってしまったのです。

 

政治家に対して、怒っても良いレベルと思います

 まともな公務員なら、上記のようなシュミレーションをしています。

 そして、現状のようにならないような解決策を講じます。

 それを阻害しているのは、なんでしょう(笑)。

 「徒然草」(吉田兼好)なら「仁和寺の法師」と答えそうですが…。

 

 物事には、常に「学問・科学の裏付け」が必要です。

 しかも、先人の研究・知恵をたどれば、そこには問題の解決の方向性が示されていることも多いです。

 感染病も同じと思う、今日この頃です。

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