55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

新入社員・転勤者が体験する「4月の憂うつ」

 新しい職場に向かう朝は、緊張します。

 仕事のことよりも、職場の空気・上司・同僚などの不安が大きいですね。

 なぜでしょう??

◆目次

がっかりする現実

新しい職場で最初に学ぶことは「仕事」ではない

 まず、細々とした事務事項があります。何か書類をたくさん書きますね。

 次に「職場のローカルルール」を伝えられます。

 長い時間をかけて、何となくできてきた職場の習慣ですね。

 こうした習慣を受け容れて、職場に馴染むことが「コツ」です。

 とは言え、時代にそぐわない「古い習慣」が含まれていることもあります。

 

新入社員に「職場の習慣」は負担になることも多い

 まず、新人が担当することってのがあります。清掃とかですね(笑)。

 職場の積立の参加も求められます。イマドキですが「歓送迎会費用」「職場の茶葉・お菓子」などの徴収ですね。

 ちなみに、公務員時代「職場の茶葉・お菓子費用の徴収」はだいたいありました。

 職員が職場で飲むお茶・コーヒーの代金を税金から出せないからです。

 最近、女性や新人が「お茶汲み」なのはおかしいので「各自で」となり、「ウォータサーバー」を設置した職場もあります。もちろん、費用は職員から徴収。

 「飲み物は持参します」と言っても「みんなで平等に…」と言われて撃沈。

 ちなみに、お客様に出す飲み物も、徴収された費用からってのが現実。

 

封建的組織のルールは「上の人への仕え方」が多い

上の人への仕え方も「能力・スキル」である

 封建的組織における「下々の仕事」とは、上司の指示、命令を実行することです。

 ところが、仕事を進めるためには、王のご機嫌をうかがい、その感情を損ねない知恵も求められます。

 この「上の人の機嫌をうかがい、感情を損ねない知恵」が「能力・スキル」となり、人事評価の対象になるという哀しい現実があります(笑)。

 そして「この能力・スキル」が、「新人のタスク・ノルマ」として課されるのが4月なんですね。

 早出、清掃、雑用、電話番、積立などなどです。前述した「職場積立の会計」も降ってくることが多いです。

 

新人たちへの評価はどのように下されるか

 パターンは3つ

 ①下々としての業務を割り切ってこなし、かつ仕事の能力も高い

 ②下々としての能力・適性が高いが、仕事の能力はイマイチ。

 ③下々の業務に懐疑的で素直ではないが、仕事の能力は高い。

 どこでも「①」は、出世コースになります。問題は「②」「③」の評価。

 「②」が高く評価される組織は、封建的価値観が強いと言えます。「歯車」であることが評価になる「工業社会的評価」ですね。この「工業社会的評価」だと、「③」は評価されません。そして「③」は辞めていきます。

 

下積み・雑用・修行の大切さはわかっているけれど…

◆「下積みの経験が仕事に役立つ」という経験的評価の弱点

 「封建的価値観×工業社会的人材評価」は、「指示を忠実にこなす歯車としての能力・スキル」で、新入社員をふるいにかけてしまいます。この段階で評価されない人材は、退職か、冷や飯で会社員人生を終える可能性が高くなります。

 しかし、これからは「多様性」「協働性」「サーバントリーダーシップ」などがキーワードの時代です。人材を多角的に見ること、異なる能力を集めて創造性の高い仕事(課題発見と解決)をすることが求められます。これが「持続性」になりますね。

 

競争・生き残りを強いるのではなく…

 「就職試験・入社試験で選んだ人材」を、「歯車能力」で評価して切り捨てるのは得策ではないと思います。特に、世の中が変化が大きな今は「入社後のキャリア形成」も重要だと感じています。

 「歯車・創造」どちらも大切な能力です。そして、両方の人材が必要です。

 「職場の習慣」を「洗礼」として新入社員に浴びせるのは、そろそろ終わりにした方がよいと感じています。

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