55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

我慢・継続・従順はもう美徳ではないようです

 日本の道徳観は「論語」に基づくと思っています。

 いわゆる「儒教道徳」ですね。

 例えば「身体髪膚之を父母に受く。敢て毀傷せざるは孝の始めなり。」という言葉があります。言葉を知らなくても、「道徳観」として世間に存在しています。だから「茶髪」「ピアス」を認められない人、嫌悪感を示す人がいるんですね。

 若い世代もそれを知っていますから、就職活動の時は、この道徳に準じます。

 私よりも上の世代で学生運動に身を投じた人が、卒業前には髪を切って就職活動したのと同じ(笑)

 つまり、現代日本は「年長者」が価値観を支配する「パターナリズム」の世界なんですね。何だかんだ言って「封建性」「トップダウン」です。

 

 東日本大震災があって、その復興で試みたのが「ボトムアップ」です。

 何もなくなった街をどうするか…。これを「トップダウン」で決めることはできません。住民ひとり一人の思いと考え、課題と未来とを共有することが必要です。しかも、復興した街で暮らすのは、その時の「子供たち・若者」です。高齢者仕様の街にすることも必要ですが、それだけだと人口流出が加速し、いずれゴーストタウンになります。

 そこで「教育・学校」を中心とした街づくりを試みた地域があります。

 つまり「ボトムアップ」ですね。年齢や社会的立場などに関係なく意見を言える場、話し合える場を作ることができる人、仕組みの導入です。

 あれから10年経って「ボトムアップ」が浸透してきています。

 ボランティアの現場でも、支援の場でも、若者が中心となって「社会のひずみ」を支えてくれています。

 

 トップダウン・封建的発想・家父長制…そういうものは、まだ存在します。

 私たちの世代は、体罰もありましたし、怒られて、しごかれて、理不尽に耐えることも多かったです。そして「怒られることに耐えてきた人」が生き残ることができた世代でもあります。成功をつかむのは「我慢」「継続」「従順」という価値観になります。

 

 「我慢」「継続」「従順」というかつての成功体験は、すべて「ハラスメントの温床」になります。下の世代にこれを根拠なく強いることは、犯罪です。

 たぶん、これがわかっていない。

 本人に悪気がないので、それが「処分」「犯罪」に発展することが予想できない。

 或いは、価値観の変化の中で「ババを引かされる危険性」に気付かない。

 

 そうなる前に早期退職し、世間から距離をおいて生活できることに感謝しています。

 リモートワークは、古い価値観にとらわれている50代にとって、本当にありがたい働き方です。 

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