テーマ「元公務員のボヤキ」
「go toトラベル」の主旨・目的からすると「最も必要な時期(最悪の季節)」に停止がかかりました。
決定者は「柔軟な対応」と自負しているかもしれません。
しかし、新型コロナ対応そのものに大きなビジョンがないため、「ブレブレ」「その場しのぎ」という印象を受けます。
国民の不信感、無力感、無関心感が高まりますね。
◆目次
作るよりも、使う方が難しい
ライト兄弟は飛行機について「作るよりも、飛ばす方が難しかった」と言っています。
乗り物の中で、飛行機は最も「操縦」が難しいものでしょう。加えて「飛行場や管制システムの整備」「飛行機本体の整備点検」「安全運航のためのルールの確立」などが必要。
また、利用者にも「安全確保への協力とマナーの実践」が求められます。
つまり「作る」よりも、それを「正しく使い、安全のためのルールやマナーを実践するの方が難しいこと」って、世の中にはたくさんあるのです。
go toトラベルも使う方が難しいものの一つ
go toトラベルの制度自体は、単純なもの。
しかし、これを実施するには、宿泊施設側に「システム整備のための先行投資」が必要。加えて、悪用防止ための「ルールの確立と告知・広報」も必要。
もちろん、利用者にも「感染予防のためのルールの理解・協力・実践」が求められます。
つまり、go toトラベルは、制度よりも「制度の運用」の方が難しいもの。
現状は、運用の失敗が、制度自体の否定となっているように感じます。
作った人の意図を理解しない人が運用するとこうなりがち
作ったのは官僚で、使ったのは政治家なのかもしれません。
開始は、事前に想定した感染状況や準備時間を無視した印象。
今回の停止は、内閣支持率の低下が要因のような気がします。
まず「ブレない強い政権」を演出し、支持率が下がったところで「柔軟に対応する政権」を演じる(笑)。制度の運用者がこれでは、制度を作った人が浮かばれないですね。
そもそも、継続・停止・制限など「ケース別の試算」が、判断に反映されているのかなと思います。
また、利用者側に「感染予防のためのルールの理解・協力・実践」というマナーの不徹底があったことは否めません。ただ「制度やルールの説明」が不十分なのに、利用者責任を強調したという印象はあります。
科学に置き換えると
かつて科学者は、原子エネルギーを石炭・石油に代わる安全で恒久的なエネルギーとして活用しようとしました。しかし、第二次世界大戦によって原子爆弾になりました。
これが人間の悪意が、科学を暴力に変えてしまうという認識と反省の原点ですね。
この反省、「政治・経済の世界」にあるでしょうか??
悪意による暴走を止めるのが「学問・芸術・報道」の役割なんですけどね…。
現政権は、学問・芸術・報道に圧力と懐柔を仕掛けてますが…。
という元公務員のボヤキでした。今日は愚痴で申し訳ないです。