テーマ「学習支援・教育」
大学入試が近づき、受験生の疲労・緊張・ストレスが高まっているようです。
人間、余裕を失うと「極論」に走ります。
そんなわけで、今日は「なんで小論文書かないといけないの」「小論文で何がわかるの」「あなたの考えを述べよって、何を述べればいいの」という「そもそも」について一緒に考えてみました。
◆目次
なんで小論文書かないといけないの
テストの点数だけではわからない受験生のいろいろを知りたいから
例えば、正義感のない人が弁護士になったらやばいですよね。そこで、ペーパーテスト測れる法律知識「以外」の部分を確認する必要があります。それが「小論文・面接・インターン」など。
すべての試験が「ペーパーテストだけ」だと「現代社会に関心のない国家公務員」「地域課題に興味がない地方公務員」「病気の苦しみに共感できない医師」が増える可能性があります(ここ盛り上がりました笑)。
最初の例で出した「正義感のない弁護士」は「悪徳弁護士」になる可能性があります。報酬の高い案件を選び、法律を使って、本来法律で守られるべき人を社会的に葬る可能性があります。
そう考えると、小論文には「適性のない人を落とす」という役割もあると言えます。
小論文で何がわかるの
「理由や根拠を掘り下げていく思考習慣」が身に付いているかどうか
大学入学後以降は、「文章」で自分の研究をまとめ、業務報告をします。
「文章」、つまり「論文」「レポート」を書くためには、「観察力・分析力」×「主張とその理由」×「伝える技術」が必要です。
この3つを身に付けるためには、日頃から「理由や根拠を掘り下げ行く思考習慣」が必要です。
「理由や根拠を掘り下げていく思考」は、「賛成反対を決める」「選択肢から選ぶ」だけの思考やコミュニケーションでは養うことができないレベルの思考ですね。
あなたの考えを述べよってどうすればいいの
小論文には「目に見えないルール」があります。それは「論理的に書く」こと。
「論理的に書く方法」は書籍・ネットを参考にしてください。
ここでは「論理的に書くために意識すること」を3つあげてみましょう。
◆理由・根拠に重心を置く
「主張」を繰り返しても論理的にはなりません。
「理由、根拠」に重心を置いてください。
◆論理的に考える
「結論や主張」の多くは「直感」です。
その「直感」がどこから来たのかを考えて下さい。それが「主張の理由・根拠」です。ここで「理由や根拠を掘り下げていく思考習慣」を発動してください。
すると、気づきがあふれてきます(笑)。
今まで無意識だったことが意識に上がってきます。新しい自分の発見、自分を抑圧していた思い込みへの気付きなどを経て、思考が深まり、書く内容が自然に構築されていきます。
◆立場や考え方が異なる相手にも納得してもらうことを意識する
相手に「私とは違うけどそういう考え方も理解できる」と思わせることがゴール。
「誰にでもわかる」とは「自分と立場や考え方が異なる人にも理解してもらうこと」と思ってください。
これが「コミュニケーション」です。
まとめ
・「物事の原点」「そもそも」を振り返ることは大切
・「素朴な疑問」には「本質を引き出す力」がある
・「理由や根拠を掘り下げていく思考習慣」が「そもそも」「素朴な疑問」を作る
・「直感」を大切に。
「直感の深堀り」が自己の発見、自明性からの解放、思考・表現のスタートライン
「立場」「前提」だけでなく、「年齢」も異なる高校生との対話は学びが多かったです。何より、受験生の緊張・ストレスが和らぎ、新たなモチベーションが生まれてくれれば幸い。そして、関係者の皆様に感謝。
「みんな違って、みんないい」