55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

転職のこと その2

テーマ「専門性が評価されない…」

 組織の中で「専門性の高い人間」は、「定額使い放題人材」になりやすいです。

 学校の先生、医師や看護師などの医療関係者、最近だと弁護士などの法律関係者、霞が関の国会対応官僚も同様に感じます。芸術家やアスリートもそうですね。

 最近の日本は「専門家に対する要求は高いが、終われば使い捨て」「専門的な能力への評価が低い」ような気がします。いつからそうなったのでしょうか…。

 

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個人的な回想

◆私が社会人になった頃(バブル時期)は、決してそうではなかった

 就職も転職も、私の得意分野が「専門家寄り」だったので可能だったと思います。

 その風向きが変わってきたのは、公務員に転職してしばらくしてからです。

 「行政改革」「市町村合併」が始まった頃ですね。

 民間企業で言うリストラ・コストカットです。

 

行政改革市町村合併で、多すぎるといってカットされたのは

 「専門性の高い部署と人材」です。

 幸か不幸か、カットの対象となった人間は専門性を評価されて転職していきました。

そして、専門性を持った人間が転職・定年などで退職しても、それを補うことはなかったのです。

 例えば、プログラミングが得意で、その能力を職場にも提供してくれる同僚がいました。職場内の情報共有システムや、美大出身の同僚と共同で作成したHPなどは見事なものでした。こういう人材が流失していきます。そうすると職場のICT環境は、たまたま担当となった人間が一から勉強を始めるか、アウトソーシングか、ICT環境を諦めるかになります。

 この結果は「特別定額給付金」の対応でわかります。

 ICT活用能力を持つ人がたまたま職場にいて素早く対応できた、アウトソーシングした、最後まで手作業で頑張る…のどれかではないですか(笑)

 

最初から専門性を排除するつもりではなかったのかもしれませんが

 結果としてそうなりました。

 私が、早期退職の準備を始めたのもこのことに気付いてからです。職場での風当たりが変わったのです。

 もちろん、私はそれを逆にとって「転職」「転勤」という手段で自分の専門性を活かし、深めていく方向を選択しました。それしかなかったのです。ただ、転勤ができない同僚は、専門性を捨て異動に従っていきました。

 新しい部署で、彼らは自分の専門性を封印して仕事しています。それが求められる場面があっても、黙っています。うっかり手や口を出すと、後からいろいろ難しいことになるのです。これは、公務員だからではないと思います。日本中に「そういう価値観」が蔓延しているように感じる今日この頃です。

 

 転職の成否は、転職先の価値観が握ります。

 特に専門性での転職は、転職先の企業風土をよく観察した方がよろしいかと思います。定額使い放題として利用されるだけだとちょっと…です。