55歳で退職したおじさんのブログ

投資・副業・役職経験のない平凡なサラリーマンでした。贅沢しなければ辞めても暮らせる程度に貯まったので早期退職。「健康で文化的なビンボー生活」を楽しみつつ、旅行、沖縄、小説、アーリーリタイア、健康、メンタルヘルス、シニア、ライフスタイル、不動産購入、ブログ、日々の暮らしなど記していきます。

退職後の生活に備える

テーマ「現役中に月16万円で暮らせるようにしておく」

 

 40歳を過ぎて始めた早期退職の準備は、月16万円生活の実現から。まず、固定費の改善で近づきましたが、まだ不足。年齢相応に給与が上がり身についた金銭感覚を改めることは簡単ではありません。

 

 

前回の振り返り

 通信費、自家用車維持費、電気代を見直すことで月3~4万円の減額になりました。

 キーワードは「解約・変更・買い替え」。最も少額だったのは、もう使わなくなっていたNiftyの会費(月額210円)。千円単位だと、固定電話・wowwowの解約。インターネットプロバイダーの変更や省電力型最新家電への買い替えは、年額にすれば数万円のカットに。こうした積み重ねが浪費の原因。逆に言えば、生活のダウンサイジングの機会。

 しかし、まだ目標の月16万円には届きません。

 

インフラ経費のカットには限界がある

 電気・水道・ガス、通信、自家用車など、「生活インフラ」をこれ以上削ることは難しいです。マメにスイッチを切る努力を繰り返してもあまり変わりません。加えて仕事、学校、買い物がありますから清潔は大切。「パソコン×ネット」が必須となってモニター、プリンター、スキャナなどの周辺機器が増える。年齢や立場からフォーマルな衣装も必要…。こうした出費は削れません。

 月16万円実現のためにどうしたものかと悩みました。

 

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断捨離を思いつく

 本質的には「捨てられないタイプ」です。

 自宅は、書籍、CD・DVD、旅行先の記念品、出席した結婚式の引き出物、無駄に大きな家具、昔の仕事の書類、もう着ることもない服などがありました。転勤・引っ越しの際に処分はするのですが、それ以上に転勤先で住まいにあわせた家具、気候にあわせた服などを新しく購入していました。

 一方で、職場の机上にはPCしかありません。書類も不要になればどんどん捨てるので、職場では身軽。

 ふと、職場の状況を自宅に持ち込めば…と思いました。ちょうど、断捨離という言葉が出てきた頃です。

 (しかし、振り返ってみると荒れた生活をしていましたね。お恥ずかしい…)

 

捨てる、売る、譲る、寄付する

 断捨離には数カ月かかりました。「断捨離マインド」を作るのが難しかったです。

 最初の挫折は、「捨てるにもお金がかかる」ことです。廃棄業者、便利屋サービスに見積もりをお願いすると、これが十数万円なんです。当たり前のことなんですけど当時はショックでした。

 そこで、面倒なのですが個々に処分していくことにしました。いまならメルカリでしょうけど、当時はそんなものはありません。大きなテーブルは、職場の休憩室で引き取ってくれました。あとは「売ってください」という店で現金化、町の図書館へ寄付、欲しい人に譲る、最後は自分で清掃工場に持ち込みました。処分には抵抗が強かったのですが、手放してしまえば後悔は残りません。また、手間と時間はかかりましたが、処分で赤字にはなりませんでした。

 

断捨離が進むと、部屋が広くなる

 捨てる度に、床、壁、クローゼット、キッチン周りが広がります。

 収納が楽、掃除が楽、ゴミが減る、映画はプロジェクターで壁に投影できる。

一度捨てたものを、もう一度買おうとは思わなくなるので、Amazonや衝動買いの欲望から解放される。物が少なくなると「探す、失くす、選ぶストレス」からも解放されて、心身ともに軽くなる。

 最後に、カフェっぽい家具だけ購入しました。ここでコーヒーを飲みながら仕事、読書、映画鑑賞をして、広くなったキッチンで料理をすれば、外食も減る。

 気が付くと「頑張らない節約」が実現していました。今風に言えば、Stay at homeこそ生活費削減のコツなんですね。そして、月16万円達成の日がやってきました。

 

断捨離で自分も変化する

 「固定費の改善」は、前回記したように「見直し」。つまり「解約、変更、買い替え」で可能です。

 一方で「生活費の削減」は「節約、我慢、努力、工夫」が求められます。これは、人によって向き不向きがあり、家庭内の人間関係に悪影響をもたらす可能性があります。しかも私の場合、大きな削減にはつながりませんでした。

 とは言え、生活をダウンサイジングするには、「変化」が必要です。私の場合、それが「捨てられない自分を捨てる」という変化だったのかもしれません。

 気付いたのは「所有することの満足」には、「所有することへの疲労」も伴うこと。

 テレビで見る「ゴミ屋敷」にお住まいの方って、不機嫌なことが多いです。ひょっとすると「所有」によって疲れ切っているのかもしれません。

 

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「断捨離」は成果が実感しやすい

 物が減ると、床、壁、キッチンが広くなり、部屋の風通しがよくなるので、朝カーテンと窓を開けるのが楽しみになります。気持ちに余裕が生まれて機嫌が良い日が続き、断捨離完了後の生活イメージが湧きます。部屋に意識が向くので、外出・外食の欲求を感じません。

 休日は、外食から自宅でカレーを煮込む日に変わり、カフェで読書は自宅で水出しコーヒーを作るに変わりました。平日も、職場から寄り道することなく帰宅です。

 断捨離によって、自分のmindが変わり、部屋の景色が変わり、生活様式や金銭感覚が変わりました。その結果、生活費が下がったということです。削減したのは生活費ではなく所有物。それが、生活費を削減したという逆説。これによって、老後資金の形成も始まりました。